1.きらびやかな物語の『マリー・アントワネット」よりも動きがなく地味な物語のこちらのほうがソフィア・コッポラには合っている。退屈になればなるほどソフィアお得意のキレイな画が生きてくるから。いっそのこともっと地味にすりゃいい。最初のフェラーリとか最後のフェラーリとか意味持たせすぎてわざとらしいし、娘の唐突な涙も父親の唐突な嗚咽もやっぱりわざとらしい。もっともっと物語の動きを減らして元々の職業でもあった「写真」に近づけていけばいい。そうすることでもっと映画は豊かになってゆくような気がする。エル・ファニングはかわいいかわいいと思ってたが、ソフィアの手にかかるとさらにかわいい。