10.16歳で妊娠してしまった女の子の物語ではあるのだが、本人が悩むには悩むのだがそれほど深刻に悩むタイプではなさそうで、まわりも意外と淡白な反応で、だから終始明るいノリで映画は進んでゆくのだが、終わってみれば16歳で妊娠してしまったってことは映画の中でも実は然程重要なことではなく、ある女の子が「好き」「愛する」ってどういうことなのかという素朴な、それでいて重要な問いに答を見出すという実にシンプルな青春恋愛ストーリーで、妊娠は過酷な状況でも明るさを失わずに突き進んだ女の子を演出するためのものでしかなかった。もちろんそれはそれでいいのだが、それにしては妊娠にまつわる交々が大勢を占めているのが不満。もし十代の妊娠を描きたかったのだとしたら明るく元気でというアプローチには全く問題はないが、もっともっと命の尊さを真剣に描く側面が欲しい。ようするにどっちにしても多少の不満が残る。ジュノのキャラは若い世代の自然体みたいなこと言われてるけれど、あんなに返しの言葉がポンポン出てくるのはそうとうに頭が良いわけで、あきらかに面白おかしく装飾されたキャラだと思うのだが、誰が見たって装飾されたキャラだとはっきりわかるくらいにもっと極端なキャラにしてくれても面白かったと思う。ジュノのキャラが映画の魅力のほとんどなんだし。 【R&A】さん [映画館(字幕)] 5点(2008-07-28 15:29:23) (良:1票) |
9.主人公ジュノのすばらしいことといったら!彼女は、ヒッピー風でちょっとヘンだけど、人間味があって人を愛することのできる女の子(そんな彼女を演じきったエレン・ペイジは注目株)。出てくる人たちみんなが一生懸命生きていて、でもそれが時に滑稽にみえてしまって、そんな人間愛に満ちた作品でした。 【kaneko】さん [映画館(字幕)] 9点(2008-07-22 19:21:17) |
8.台詞、シチュエーション、キャラクター、全てが面白く可笑しい。小道具さえも笑えてくる。唯一可笑しくないのがストーリー。シンプルすぎて今一つでした。それ以外は大満足です。英語がわからないことがこんなに歯がゆく思えるなんて、久し振りでした。 【shoukan】さん [映画館(字幕)] 8点(2008-07-12 18:55:18) |
7.ジェイソン・ライトマンの軽味のあるドライな演出はなかなか冴えている。主人公の女の子の日々を自然でリアリティをもって淡々と捉えているように見せかけておいて、その描き方は「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」のウェス・アンダーソンのようにスタイリッシュでとても計算されている。実はドラマ自体はそれほど大した内容ではなく、ライトマンの演出力がかなり補っている。全体からかもしだされるシニカルなトーンも、脚本本来のものというより、演出によるところが大きいような気がする。そう言う意味で、ストーリーの内容そのものについて言えば、主人公の魅力にだけ頼っていて、ドラマとしての起伏に欠けるし、そこを描かなきゃ!というところを案外簡単にはしょっていたりして残念だった。 【とと】さん [映画館(字幕)] 6点(2008-07-04 18:33:15) |
6.高校生の妊娠という追い込まれた状況から、あんなに前向きになれるジュノは強いなー。普通に学校通ってるし。車もバリバリ乗りこなしてるし。後半ちょっとおいおいってなるけど、まあ結果みんな良い具合におさまったんでいいのかな。 【Yoshi】さん [映画館(字幕)] 6点(2008-06-26 23:39:09) |
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5.傑作。ジュノの魅力と脚本のうまさ。音楽にやられました。エレン・ペイジが輝いています。脇役達も非常に良かったです。起承転結もできているしテンポも良い、長くない。大好きな作品です。 【Balrog】さん [映画館(字幕)] 9点(2008-06-22 23:02:33) |
4.「16歳の母」はクールでタフで観ていて重くないのがいい。しかしこれを映画館で観るほどお勧めかというと、そうではないと思った。 【おっちょ】さん [映画館(字幕)] 5点(2008-06-20 09:19:27) |
3.スイマセン、期待が大き過ぎたのか、そんなに面白くなかった。内容のどこかにカチンと来たとかでなく、「良かったんじゃない?」以上の感情が出てこなかった。大人になりきれない人と本物の子ども達の、サラッとその実大変な出来事。でも、なんだかありふれた話でそう目を見開くようなシーンもなかった。「素直に自分らしく」なんてよくあるテーマだし、親が子どもを想い親身にサポートするのは当然といえば当然なわけだ。エレン・ペイジ始め脇まで役者さんはみんなよかった。ジェニファ・ガーナーなんて見直したくらいだ。私が擦れてるか、字幕が悪いのか、アメリカがこんな暖かい話に飢えているのか。 【のはら】さん [映画館(字幕)] 6点(2008-06-16 20:36:10) (良:1票) |
2.16歳で妊娠をしてしまった少女の等身大の姿が、いろいろな意味でとてもナチュラルに描かれた映画だった。 少女のある種とても生々しい感情や葛藤をダイレクトに描きつつ、映画としての核心は、少女を含め「妊娠」という現実に直面した周囲の人々の“不完全さ”を、時に辛辣に、時にあたたかく表現している。 結局、大人になりきれないのは、十代の少年少女たちだけではなく、「大人」そのものも、同じように未成熟であって、だからこそ幸福に結びつく事もたくさんあるということが、この映画の真意ではないかなと思った。 この映画の中で描かれるすべてのことが正しいなんて思わないけど、人間なんてものは、ああやって間違ったり、悩んだり、泣いたりしながら、少しずつ成長して、生きていくものだと思う。 目新しい奥深さはないけれど、展開されるストーリー以上に、物語るものは大きい映画だ。 【鉄腕麗人】さん [映画館(字幕)] 8点(2008-06-14 18:20:22) |
1.どこかで乾いているのにホット、そんな映画でした。恋愛と家族の繋がりをさらりと描いていてホッとします。ここ数年、気持ち悪くなるくらい恋愛中心に会いにいってしまうような、ベタベタな思いこみ映画が多かったので、このライトさ加減は心地よかったです。ジュノ、エレン・ペイジの不思議感はアメリとはひと味違って、甲乙つけがたく味があります。 【omut】さん [試写会(字幕)] 8点(2008-05-29 04:47:01) |