50.D・フィンチャーの新作を観てみる、というより、「フェイスブック」ってものが分かるか、という興味のほうで観た。“アラブの春”のとき、ニュースや新聞でさかんにフェイスブックについての解説はあったが、も一つよく分からなかった。プライバシーにうるさい社会で、自分をサラケ出すような仕組みがヒットするのか、という点が疑問だった。映画はそれの成立の話で、中身はやっぱよく分からない。ネットのバーチャルな世界という安心感からサラケ出せるのか、あるいはそれほどまでに現代人はつながりたがっているのか、そこらへんのほうが面白そうだったが、なんせ旧世代の人間なので、とんでもない勘違いをしているのかもしれない(でも考えてみればこのサイトだって、映画をダシにして自分をサラケ出したがってる面があるようでもあり…)。この映画をちゃんと味わうには、私は基本知識が欠如してたよう。21世紀の『市民ケーン』と観たが、それでいいんでしょうか。ラストの味わい(エリカ)まで含めて。今までの映画だったら単純に対比されるものが、微妙にズレて向き合わないところが面白かった。主人公のネットかじりつきオタクとボート部の上流階級。きれいに対比されそうなものが、現代では単純な対立物になれず、適度に噛み合ってはズレていく。そして主人公はどんどん裏のほうへ・虚のほうへ掘り進んでいく感じ。何も創造しない虚業と言えば虚業だけど、でもそれが“アラブの春”という現実の変革の立役者になったところに、世界の在りようの「単純でなさ」をしみじみ感じた。私にはもう実感として理解できない世界だが、たぶん21世紀初頭の記録として残る作品となるんだろう。ビートルズの“ベイビーユアラリッチマン”が流れたところで旧世代の人間は、これなら俺の守備範囲内だ、と嬉しかった。 【なんのかんの】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-01-29 10:28:20) |
49.フェイスブックの成り立ちとしては興味深いですが、内容は若者の起業と裏切りなど、取り立てて目新しいものはないです。 【noji】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-01-28 12:27:36) |
48.なんか主人公をコミュニケーションとれないダメ人間みたいに言う人がいるけど、そんな事はないでしょうよ。これだけ会社発展させてデカクして成功してるんだから。いろんな人事の波を掻い潜ってるんだよ。常識にとらわれない独特のセンスと自分の信念で成り上がっていく、痛快青春劇として楽しめたかな。 |
47.単純に若者の起業と人間模様を描いたストーリーとしてもそれなりには面白いが、やはりこれだけ時代を色濃く反映しながらもそれをやってのけている点でこの映画は優れているのだと思います。日本では最近やっと認知されてきたもののまだまだ普及しているとは言えないフェイスブックというSNS、これが欧米だとより衝撃的な内容だったのではないかと勝手に想像してしまいます。正直、登場人物にはイライラさせられた部分もあるけれど、自分にとってはそれ以上の意味があったので高めの点数です。自分の仕事にも少なからず関係しているSNS、事実は小説より奇なりとはまさにこの事…なんて言ってられない危機感を覚えたのは、映画でははじめての経験です。 【なこちん】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-12-29 03:52:55) |
46.年齢的にはまだ若いのに時代の流れに全くつけていけず鬱屈している自分としては単純にこの映画に出てくる人物たちのバイタリティがうらやましく嫉妬してしまいました。 この題材でここまで魅せる監督も含めて、凄い人達が作る凄い人が出る映画をただ見るだけで感じることが出来ない自分に劣等感を感じる反面少し愛着も感じました。 【ちゃじじ】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-10-15 18:50:44) |
45.ふーん へーぇ といったところ まだ実在する人達の話だから どっちにもとれるよーにとられてる 細かい人物描写とかはそこそこだけど いまのネットワークビジネスとかそーゆーのをまったくしらない僕にはこのドラマ楽しかった 主人公の演技はいいなぁ 【おでんの卵】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-10-15 18:04:21) |
44.フェイスブック万歳の作品かと思ったけど、意外と人間模様濃くて面白かった。ショーンパーカーの軽薄な人格演技が面白さに添える。主演の融通効かなそうな演技も良かったねえ。なんかフェイスブックに親しみ感じちゃった。なんとか兄弟が起業していたとしたら、ちょっとむかつくかあぁだし、たぶん成功は無理だったと思ったけどね。のっけからデヴィトフィンチャーらしい絵作り、飽きさせないテンポの良い流れ。完結とは言えない余韻のある作り。良い作品でした。 【タッチッチ】さん [ブルーレイ(吹替)] 7点(2011-10-06 18:15:01) (良:1票) |
43.現実に勢力を拡大し続けるSNSの裏話を虚実交えて描いた映画。進行形の実話を基にした映画だけに劇的な描写もなく、徹頭徹尾、客観的な視点で進行し、登場人物を応援したり手に汗握ったりというドラマの醍醐味は、全くと言っていいほど無い。しかし、圧倒的なテンポの良さ(時系列の違う場面がビシビシと入れ替わるスタイルが効果的)で、あれよあれよの間に観終えてしまった。暴走しエスカレートしていく出来事をハイスピードで見せていくデヴィッドフィンチャー監督ならではの手腕に脱帽。トレント・レズナーの、哀しく、ミニマムな音楽も驚くほどハマっている。 ただ正直、テクニックの鮮やかさに酔う以外、一度観たら充分な内容。 ここ数年(「ゾディアック」もそうだが)実話を基にした半ドキュメンタリー形式の作品が多いフィンチャー監督だが、この路線は本作でもう充分ではないか。 確かな演出力が健在なうちに、心を揺さ振るドラマ作品を撮ってほしい。 【i-loop】さん [DVD(字幕)] 5点(2011-09-26 09:33:11) (良:2票) |
42.とどのつまり、エロにかける情熱が莫大な富をもたらし、 世界の一部を変えて、厄介な揉め事で己の人生を少し後悔する。 【翼ネコ】さん [ブルーレイ(字幕)] 5点(2011-09-17 23:38:37) |
41.楽しい映画、悲しい映画、怖い映画、切ない映画、いろんな映画があるけど、これは実に虚しい映画。 冒頭からラストまでマーク・ザッカーバーグという人物の描き方が一貫してるのがいい。 フェイスブックはどんどん成長していくのに彼は何も変わらない。 感情移入するのは難しいかも知れないけど、憐れむことなら容易にできるでしょう。 フェイスブックが世界的に注目されてる現状で評価するなら興味深いサクセスストーリーと言えなくもないけど、やがて訪れるだろう衰退期に改めて見直してみたいですね。 虚しさが倍増して更にいい作品になってるような気がする。 ラストの虚脱感、好きです。 【もとや】さん [DVD(吹替)] 7点(2011-08-29 15:58:00) (良:2票) |
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40.冒頭の長い会話が全ての発端となる。喧嘩の腹いせのように始められたサイトは大学の女学生を二人並べて二者択一してゆくもの。「点数を付けるのは難しいが二者択一ならすぐできる」。主人公は複雑な問題を常に単純化し、人生を歩んでゆく。彼が選ぶ先にはいつも「フェイスブック」の成長がある。「フェイスブック」をさらに巨大化させたのはやはり冒頭の会話の相手であった。と、こんな具合に映画も単純に進んでゆくのがいい。ところが共同設立者でもある友人とナップスター創設者と三つ巴のイザコザが描かれだすと誰にも付かず離れずの演出が妙にヤキモキさせられて(いつも蚊帳の外状態のウィンクルボス兄弟の描き方は最高)徐々につまらなくなってゆく。ボート競走の異様な迫力にハッとさせられたりもするが、そこだけ浮いているとも言える。でもラストカットで挽回。実話とはいえ、三者のイザコザをもっと簡略化してほしかった。冒頭の会話と中盤の再会とラストカット、これだけでじゅうぶん映画だ。 【R&A】さん [映画館(字幕)] 6点(2011-08-22 16:18:54) |
39.最年少での億万長者となったのを成功者、幸せ者と捉えるか否か、観る者の価値観に問いかけています。ジェシー・アイゼンバーグの好演は光るものの、無機質な話に喜怒哀楽の感情が湧かない作品でした。 |
【miso】さん [インターネット(字幕)] 6点(2011-07-10 20:37:41) |
37.う~ん、これは、上手い!レベルが高いです! 何の変哲もない物語を、ここまで映画として創りあげ成立させるとは..脚本、編集の勝利です! 登場人物にムダがなく、1人1人が絶妙な存在感で、物語にからみ、心情も手に取るように分かる..テンポも良く、時系列をいじる事で、観ている者を飽きさせない..監督の手腕、才能が光る、玄人好みの秀作です.. 冒頭、導入部が秀逸ですね~ デートシーンでは、始まって数分で誰にでも主人公の性格が理解でき..寮に帰ってからの言動で、友人関係、傑出した能力、背景..説明することなく全て分かってしまう、そして物語に引き込む..いや~脱帽です!映画として理想的です、すばらし~い.. 物語、エピソードそのものも、決してつまらないものではなく、それぞれ深い..理系の天才にありがちな、コミュニケーション能力の欠如、 特有の思考回路、価値観..プライドの高い金持ちのぼんぼん..才能、金の臭いに群がる人々、女..金儲けのためには形振り構わず手段を選ばない者..才能を活かし好きなことをやって、結果金を手にする者..目先のことしか見えない者、常人には見えない遠くが見える者..快楽、欲望を求め享受する者..平凡ではあるが真っ当な心を持つ女性..人生を真摯に生き謳歌する者..大金を手に入れても、誰もが人生満ち足りている訳でもなく、孤独であったり..金持ち=幸福、であるはずもなく..人によって、目指すもの、趣味嗜好も違う..色んな人間模様が凝縮され、考えさせられることの多い作品です... 【コナンが一番】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2011-07-05 13:05:09) (良:1票) |
36.ストーリーは普通くらいだが、スピード感ある演出のお陰で最後まで引き込まれました。 【のははすひ】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2011-07-04 22:24:17) |
35.オープニングといい前半一時間が秀逸。マークという人物の描き方が素晴らしい。 【akila】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2011-06-19 13:14:48) |
34.スピーディーなテンポのよさ、時系列を入れ替えたリズム感、コジャレた映像、もちろん役者も言うことなし。クールだねえ。だけどつまんねー話。天才が金持ちになったけど本当に欲しい物は手に入らなかったみたいな100万回繰り返されてきたような話。どこまでが事実かは知らないけど、この人が大成功して超金持ちになるってことを知ってしまっているので、2時間の間ずっとルサンチマンとの戦いだった。だって彼の総資産は1兆円超えだぜ?フリーザーの戦闘力53万以上の破壊度。俺は怒ったぞーーーっ!!!フリーザーーーッ!!! ってなもんよ。結局この映画が当たったのは同時代性がものをいっただけじゃあないのかなあ?いや、10年後冷静になって観ると良い映画と感じるのかなあ。どうだろ。 |
33.シリコンバレーに大旋風を巻き起こしている「フェイスブック」とビル・ゲイツの再来こと創業者マーク・ザッカーバーグの物語。古典的なアメリカのエリートクラブと、現代アメリカの象徴シリコンバレーの一代成功者の性質のズレを対比しつつ現代アメリカのビジネスを描いていく興味深い作品ではあるが、結局の所天才がトントン拍子に成りあがっただけでありハイライトが無く決定的な面白みには欠けるが…アメリカではこの映画が高く評価されているところに垣間見えたのは、ゴールドラッシュからシリコンバレーまで連なるアメリカの精神だった。「実力」と「アイデア」を備える人間は個人の資質でビリオンダラーになれるシリコンバレー、このストーリーにアメリカ人は現代のアメリカンドリームを見ているのだろうか。 【Arufu】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-06-12 07:22:16) |
32.フェイスブックの世界的な普及は、国家の体制まで動かすおおきな影響力をもっているらしい。ただネットに匿名性を求める日本ではいまいち普及しない。個人的にもそれほどまでに人とつながり合いたいのかが理解出来ない。よって主人公もカリスマに映らないし、ストーリーにも入り込めない。日本人の私には、展開が予想通りで、ただただ悲しいオタクの物語でした。J・ティンバーレイクがちんちくりんでかっこわるく、本人と最後まで分からなかった。 【kaaaz】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2011-06-11 00:07:21) (良:1票) |
31.実話だから仕方ないとは言え、パクリと裏切りのストーリーにあまり面白味を感じない。 ついでに言うと「クールじゃないと駄目だ」と言うセリフがあったが、クールな展開すぎて面白味が足りない。 正直、どこらへんがアカデミー作品賞ノミネートなのかが良くわからない。ぶっちゃけ、ドキュメンタリーの方がましじゃないか。 【あきぴー@武蔵国】さん [DVD(字幕)] 4点(2011-06-06 01:01:50) (良:1票) |