11.「佳作」という言葉がまさにマッチする作品。人生の楽しみを何も知らないまま、つまらない罪で貴重な年齢を刑務所で過ごさなければならなくなってしまった若者を、護送する2人の水兵が、命令違反と知りながらこっそり人生の楽しみをほんの少しだけ教えてあげようとする物語。寒々しい風景と、人情味あふれる2人の水兵の優しさが対照的と言えるのかも知れない。やるせない話の中にも観る人の心にかけがえのない何かを残す、ニューシネマの傑作の1つと言えるだろう。護送される若者役を演じたランディ・クエイドは、数年後「ミッドナイト・エクスプレス」でも服役中のアメリカ人役を演じていて、どうも私の中では永遠の囚人みたいなイメージがある。実際「ショーシャンクの空に」が映画化されると聞いて真っ先にレッド役として思い浮かべたのはこの人。ジャック・ニコルソンはこの作品でニューシネマのアンチ・ヒーローから人情溢れる頼れる兄貴への第一歩を踏み出した。脚本ロバート・タウン、主演ジャック・ニコルソンのこの組み合わせは翌年「チャイナタウン」を生み出すことになる。比較的地味な扱いを受けているこの作品だが、ニコルソンのキャリアの中では非常に重要な作品と言えるはず。 【anemone】さん 9点(2003-12-21 03:29:28) |
10.些細な罪で逮捕された兵士を護送する水兵のロードムービーですね。仕事を終えたあと、ジャック・ニコルソンがつぶやく台詞が、なんともいえず寂しいですね。 【オオカミ】さん 8点(2003-11-20 09:42:02) |
9.ジャックニコルソンの映画では一番好きかもしれません。少しトロソウナ新兵が、だんだん可哀相になてきって「こいつにいい目を見さしてやりたいな」と、いつのまにか感情移入していた。厳しく悲しくやるせない、でも優しい映画。好きです。 【ひろみつ】さん 8点(2003-11-17 22:32:29) |
8.水兵役のランディ・クェイド若かりし頃で一番好きな映画。気の弱い大男でした。しみじみとしたイイ映画。 【KINKIN】さん 8点(2003-06-22 15:22:14) |
7.ちょっとした罪で何年も刑務所というのはちょっとかわいそう過ぎました。手癖悪いですねこの人。全然懲りてない。病気みたいなものでしょうか?ジャックニコルソンの何とかしてやりたいというもどかしさがすごく伝わってきました。結構無茶な男だけど温かい。全体的に悲しげなムードが漂いますが、話としては熱い話なのかな?最後の方で逃げるシーンはちょっと悲しかったです。逃げた後どうする気なのってくらい頼りないのに、逃げて、あっさり捕まって。本当は逃げる気無かったんじゃないかな。ちょっとじゃれたかったみたいな・・。違うか。 【幸楽】さん 7点(2003-06-02 22:19:51) |
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6.結構シミジミする映画。それにしてもあの護送を任された二人ってすごく優しかったなぁ。犯人の青年に本当に同情してるって感じが良く出てた。それにしてもニコルソンにあの海軍かなんかの服は似合わなすぎ。 【kett】さん 7点(2003-04-03 01:18:15) |
5.一風変わってますが、70年代に流行ったロードムービーの一つですね。厳しい現実とその中で空しくもがくしかない人間の悲しい生き様を真摯に描いています。アメリカン・ニューシネマの系譜で語られる本作なので、終始、悲愴感を漂わせるような雰囲気に包まれていますが、この潮流の中では、他の作品によく見られるような非業の死を遂げるラストっ!といった衝撃的シーンはないので、印象としては地味です。それでも、何気なく心に残る作品ではあります。 【しっと】さん 6点(2003-01-04 05:07:07) |
4.学生のとき見た。前後は覚えていないけど原作も読んだ。文庫本だったけど題名は「さらば友よ」。そうです、ブロンソンとドロンの名作の原作と間違えて購入しました。読み始めてすぐに別物と気付いたが面白くて、切なくて、温かくて・・・。映画と一緒でした。ニコルスンが最も人間らしかった映画ですね。 【権蔵】さん 7点(2002-12-31 12:36:02) |
3.一人の男を育てるために二人が一生懸命になる、しかしその一人の男を待つ宿命ははかない。コメディタッチでもあり、しかも人が人を思う感情が見事に伝わってくる。単純に面白いし感動する。少し脚本というかストーリーに無理があるかな、とは思わなくもないが、それは置いといてかなり気楽に面白く観れる作品だと思います。 【恥部@研】さん 7点(2002-12-17 11:27:07) |
2.鋭い人間性の描写、現在の日本にもありそうな話で、本当に感動した。 【上遠野 明】さん 9点(2002-11-24 13:50:56) |
1.主に70年代に活躍し、佳作の監督と言われた名匠ハル・アシュビーによる心温まる珠玉のヒューマン・コメディー。終始寒さを強調した場面設定とは反対に、登場キャラクターの温かさをコミカルに見せている。初期のJ・ニコルソンも相変わらずハマリ役と言わせる程の熱演。余韻を残すフェードアウトの多用と、小気味良い演出が忘れられないアメリカン・ニューシネマ後期の傑作。 【チャーリー】さん 9点(2002-03-16 21:35:13) |