15.スケールが大きく人間ドラマとしても完成度は高い。 【PAD】さん 9点(2004-10-13 15:11:15) |
14.この映画の「爪」の垢を飲んだ方がいい監督が沢山いますね。えっ、映画に爪なんかないって?だったら、せめて本作が収録されているビデオテープの「ツメ」でも大事とっておきなさい。ねっ、井筒監督。 【STYX21】さん 7点(2004-09-04 03:14:47) |
13.重厚なパワーのある映画。しかし、少し長すぎたか。 【アルテマ温泉】さん 7点(2004-08-11 23:40:56) |
12.映画としての基本がある。 フィルム処理もそう。(ビデオ) 【zero828】さん 9点(2004-02-25 20:51:43) |
11.中学生の頃に原作を読み、酌婦八重の情の深さに涙した。以来、水上勉の薄幸の娼婦を扱った小説をいくつか読んだが、「飢餓海峡」の杉戸八重が僕にとってのNo.1であることは変わらなかった。<ある意味で僕の女性観に決定的な影響を与えたといっても過言ではないかもしれない> 映画を観たのはちょっと先の話。イメージというのは恐いもので、左幸子もそれなりにがんばっていたが、ちょっと狂信的な感じが立ちすぎて、僕の八重のイメージとは違うし、原作をかなり端折った<東京での八重の暮らしぶりとか>途中の展開にもすんなり入っていけなかった。原作と映画の関係というのは難しい。映画だけ観れば、この作品が名作であることに全く異論はないが、原作に感動し、そのイメージが出来上がってしまうと、原作に忠実な映画というのは、作品の単なる短縮版のような感じがしてしまうのである。<長編小説の場合は特に> 作品として完成されたもの同士を同列に観てしまうとそうなってしまうのかな。正直言って、こればっかりは仕方がないことかもしれない。ただ、映画ということで敢えて言えば、画面から漂う雰囲気がとても切なく、伴淳の名演もあって、期待以上に見応えがあったことは間違いない。 【onomichi】さん 9点(2004-01-25 18:40:18) (良:1票) |
10.まさに戦後という激動の時代が生み出した、人間ドラマの傑作。三國連太郎演じる主人公・犬飼多吉を軸に、娼婦八重(左幸子)、初老の刑事(伴淳三郎)達の個々のドラマを絡めながら、壮大なる人間ドラマが骨太なタッチで描き込まれてゆく。人間に内在する善と悪、突然現われる運と不運、表裏一体である生と死、社会に目を向ければ当然の如く富と貧 …等々を浮かび上がらせており、まるで人間として生まれが故の数奇な運命劇を観るようである。地蔵和讃を取り入れた、冨田勲の荘厳な音楽も多大に貢献。巨匠内田吐夢の一級品の演出はもちろんのこと、人間への深い洞察力と凄まじい描写力には心底脱帽ものです。個人的には、前半のにぎり飯とセックスのシーンが印象的だった。主人公にしてみれば金銭に替えられない程の価値があり、生涯忘れられようはずのない人間の真の優しさに触れたはず。それなのに何故…。監督自身も戦中、戦後を通し、満州で長年に渡る抑留生活を体験するなど、波乱万丈の半生を時代と共に生き抜いた筋金入りの御仁。その間、人間の優しさ、エゴ、冷酷さを嫌というほどまの当たりにしてきたと言う。本作は、そんな人間というものを知り尽くした、巨匠の集大成と言えるのではないだろうか。文句なしの10点満点。 【光りやまねこ】さん 10点(2004-01-13 00:02:58) (良:3票) |
9.巷の評価が非常に高いので期待してみましたが、期待が大きすぎたかなと思います。警察の犯人の断定ぶりがあまりにも強引。迷宮入りしかけた事件があれだけの推測で一挙に解決してしまっていいものかと思いました。樽見京一郎が懺悔の念で私財を寄付する、というのも薄っぺらい。また、左幸子が樽見京一郎に迫る場面はかなりエキセントリックな感じがしました。爪を肌身離さず持っているくらい恩義を感じているのはわかりますが、あれでは相手のこともかまわず、ただ自分の望みさえかなえられれば相手の生活はどうなってもよいとばかりに見えました。それも貧困のせいにしてしまうのは、少しばかり論理の飛躍というものでしょう。それにしても、伴淳三郎、三国連太郎、左幸子の演技は際立っていましたね。事件の解決にむけての努力、飢えと貧困からくる犯罪と良心の呵責、この映画で訴えようとしているそういうものの多くがシナリオからではなく、上記主役陣の演技に助けられて表現されているような気がしました。最後の遠ざかる海のシーンは印象的でした。 【神谷玄次郎】さん 7点(2004-01-07 17:46:59) |
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8.見終わった後に余韻に浸ることが出来る秀作。みんなが様々な環境の中で、一生懸命生きていた時代というものを感じさせられる。 【アトミック】さん 8点(2004-01-05 15:58:11) |
7.とてもテンポの良い作品。邦画でこんなに夢中になって見たのは久しぶりです。 長さもきにならず、特に伴淳の演技がいい! 三國連太郎も根っからの悪人ではないなんとも言えない物悲しさを感じました。 でもたった一度だけ肌を合わせただけの男を一途に思っていられるものだろうか? 左幸子の演技も絶妙。特に爪でもだえてる姿はたまりませんでした。 【あずき】さん 8点(2004-01-03 16:02:13) |
6.2002年に26才で、名画座で見ました。全体の流れは重々しくも飽きさせずよかったですが、最後が少しあっけなく感じました。もっと主人公の内面を描いて、最後に向けて盛り上げて欲しかったと思います。 【MASH】さん 7点(2004-01-03 08:30:46) |
5.物凄い緊張感。海外に堂々と出せる映画かなと思います。 【たーしゃ】さん 10点(2003-12-14 15:07:43) |
4.映画が、ある時代と、そこに生きる人々を描き創りあげたものとして最高の到達点のひとつ。 【るーす】さん 9点(2003-06-03 13:32:14) |
3.なんといっても左幸子。雇ってもらった女郎屋で大泣きするシーンにはこっちまで鼻の奥がツーンとなってくる。今のテレビ女優にはあんな芝居できないだろうなぁ・・・。左幸子が引っ込んだ後半部分、ちょっとダレてくるのでマイナス一点。それにあの刑事役は健さんじゃなくてもいいしね。伴淳は素晴らしい。 【じゅんのすけ】さん 9点(2003-06-01 18:54:12) |
2.日本映画の史上ベスト・ワンは黒澤明の「七人の侍」と相場は決まっているのだが、個人的好みでは本作のほうを推す。(このコーナーで今まで誰一人としてコメントが無かったのがむしろ不思議なほど。)白黒で3時間の長尺の作品であるにも拘わらず、まるで金縛りにでも遭ったかのように身じろぎもせず鑑賞したものだった。それほど冒頭から衝撃の幕切れまで、時代に翻弄される人間ドラマとその重厚な映像(かなり実験的な映像表現も試みられていた)には圧倒されっぱなしで、その完成度の高さは他に類を見ないほど。とりわけ船上でのラスト・シークエンスが強烈で、日本映画としては生涯忘れえぬ名場面となっている。さらに三国連太郎,左幸子そして伴淳三郎らの一世一代の名演が、この作品をより格調高いものにしている。 【ドラえもん】さん 10点(2003-02-06 17:41:55) (良:1票) |
1.青函連絡船での事故と放火殺人を結びつけた点は、すごく面白い。3時間は長いけれど、それだけの価値アリです。アラカンの渋さと、高倉健がカッコいい。三國連太郎の成功感がいまひとつ判りにくかったけど、最後の「アッ」というシーンまで目の離せない作品です。 【FOX】さん 7点(2003-01-19 16:35:37) |