13.やっぱ日本映画ってまったりしてるんだよなあ。なんでこうも示し合わせたかのように引きの長回しが多いんだろう。小津の呪縛? もっと役者の顔のアップが欲しいよ。キャストの顔が覚えづらいし、表情もよく見えない。 【カタログ】さん 5点(2004-10-17 23:23:55) (良:1票)(笑:1票) |
12.黒沢監督作品の中でも万人向けでわかりやすい作り。それでいて黒沢監督らしさも十分出ているからイイ。序盤は興味沸く展開で期待を膨らませたんですけど、中盤からなにやら怪しい展開に・・・途中「ドッペルゲンガーは?」って思って見たりもしたが、中盤までのドッペルゲンガーがあってこその後半のロードムービー?が生きてきているんじゃないかなぁ~なんて勝手に納得してみたりする。お気に入りのシーンは勝手に部屋に上がりこんでカナヅチで殴るところ。というか「ボコボコ」と頭を殴る音。ヘッドホンしてこのシーン見ると「自分が殴られたらこんな音が聞こえるんかなぁ・・・」なんて思ってみたりした。 【カズゥー柔術】さん 7点(2004-07-28 00:40:12) |
11.なんじゃい、スっとぼけ!序盤のテイストはむちゃ好み。仁美ちゃんのお手伝い、家に上がり込んでのトンカチ・・2人役所も勿論、こんな笑いの間を持ってはるんやぁ~。楽しめました。ユースケが出てきてからは、少しダレもチラホラ。と言うか、擽られ少し置いてチクリ刺し。『M』ばりの口笛に、えっ?今、どっち?なんて、ドキっとするシーンが効果的に思考を繋ぐ。終盤はガラっとロードムービー。秘めたるパワーが一気に噴出、前面に。その辺、何やら一貫性を感じると同時に置いてけぼりも喰いました。やっぱ、あの耐久力にはちょっくしジレンマ。ひょっとして、みんなかい?・・そんな疑いはお門違い?鬱積の開放と、初心回顧。そんな螺旋を強烈に、やんわりと。変に山場を作った感も否めませんが。こんな純然たるパワーと、奇妙に癖になる強弱はお見事でやんした。効果音がやたら控えめで、トンカチが地味ぃ~に怖かったり。虚と実とその挟間の三面を見せつつ、離し、ドキっで一気に引き込む。また離し。揺れましたわ。 【れこば】さん 8点(2004-07-24 10:58:51) |
10.あまり予備知識なく見たのがよかったかも。最初の展開はやっぱホラー映画か!と思っていたら、サイコスリラーっぽくなったかと思ったら、最終的にはドタバタ・アクションコメディでした(『レイダース』の「あの」シーンのおまけ付き)。なんていうか、笑いながらも、じわじわと不安感が広がっていく感覚が新鮮。終盤は、ドッペルゲンガーかどうかなんて疑問はどうでもよくなる壊れっぷりでした。永作博美やユースケのキャラは好きでしたが(二人がみょ~に若く見えた)、肝心のメイン・プロットにあんまりヒネリがないというのが残念。 【ころりさん】さん 6点(2004-06-30 11:59:54) |
9.この映画を観る前に、TVで黒澤監督のロングインタビューをみました。その監督の人柄がそのまま出たような、知的でクールな世界観が個性的で印象深かった。だが、各キャラクターの人物描写があっさりしすぎていて、永作がいっしょに働きたいという動機や、ユースケの企みなど、なぜそのような行動に至ったかというところが省略されてしまって、観ている方が置いてきぼりを食ってしまったような気がします。 【ロイ・ニアリー】さん 6点(2004-06-24 23:46:46) |
8.邦題が気になってなんとなく借りてしまったのだけど、 かなり当たり。斬新な感じでかなり楽しめた。ホラー要素 がありつつも笑いもあるってとこがいい。ちょっとトンカチ の音がやたらリアルで怖って思いつつも、なんの罪悪 感も持たずに平然と人を凶器で殴る様は笑えてしまった。 それにしても役所さんは全く性格の異なる役をこなした もんだ。また永作の前半と後半での人格の変わりようも すごく不気味で不思議。あと柄本さんがトラックにひか れるとこ、デッドコースターっぽかったね、 かなり爆笑した。 【rainbow】さん 8点(2004-06-19 03:21:24) |
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7.本能剥き出しの自分と社会の中で折り合いをつける自分。常に人間には様々な面があり、人間の本質、狂気、優しさ等々どちらかを消せば事足りる訳でもなく、例え切り離してもそれが自分である限り離れられることも出来ない。自分のことを一番判っているのは自分であり、みんなもうドッペルゲンガーを生み出さないように上手く自分と付き合いながら生きているに過ぎないのだろう。 【亜流派 十五郎】さん 6点(2004-05-01 18:00:19) |
6.1人2役の役所好司の演技のうまさ、地味にうまい映像技術など、なるほどと思わせるところも多いが、なによりおもしろいのはもう一人の自分(分身)が、当たり前のようにそこにいるということ。幽霊でもなく、幻でもない、実体があり血も流す普通の人間として描かれている。でもそれがもう一人の自分であるということが、この作品の不思議な面白さにつながっている。後半、永作やユースケ、柄本さんまでも「もしかしてこの人も?」と思われてしまった。この作品の登場人物たちはみんな後半に性格が変わってしまっているのだが、これは「思いどうりにやる」ことのすがすがしさが映画そのものを支配した結果なのだろう。だからこそ、この映画を見終わった後がこんなにすっきりしているのだ。そして、永作博美のかわいさ、ユースケの役者としてのすごさなど、これからを期待したいことがたくさんこの映画で見つかった気がする。この二人にこれからも目が離せないと思いつつこの点を。 【goose】さん 8点(2004-04-25 15:00:24) |
5.当初は全く期待していなくて、単なる暇つぶしだったのですが、予想以上に良い出来でびっくり。気乗りしないお見合いに行ったら、相手の女性がかわいかった…そんな感じです(違。ドッペルゲンガーといえば芥川龍之介が有名ですが、彼自身、とある講演で「ドッペルゲンゲルに会ったことがある」と言っていたそうで、事実、その後、彼が自殺をしたことからも、直接的に「ドッペルゲンガー=死に結びついたもの」と考えるのが自然です(たしか河合隼雄の『コンプレックス』の中にも似たような記述があったような気が)。この映画の序盤「死の予感」から、または監督が黒沢清ということから「ホラーっぽい作品なのかな」と騙されてはいけません。実際はまったく違いますね。中盤以降の壊れっぷりをみると、やっぱり監督は一筋縄ではいかない人だなということがわかります。この壊れ方はある種、爽快ですよね。(作品の違いはあれど)『ソナチネ』には及ばないにしても『鮫肌男と桃尻娘』に近いかな。コダールの『気狂いピエロ』しかり、途中で一本ねじが飛んでしまう、いわゆる「壊れ映画」は個人的に大好きなのです。シリアスな作品テーマの中に含まれる、あまりにも場違いな壊れ方、ほんとうに、それは役者の演技からしても、笑ってしまう要素であるのですが、本当はその壊れる中にも、風刺であったり、比喩、社会批判など監督の主張があると思うのです。バカっぽさの中にもね。あと…永作博美って30過ぎているんですよね。それにも驚きです。いや、何でもない話です、えぇ。 【ひろすけ】さん 7点(2004-02-07 22:01:42) |
4.まさに黒沢清ベストアルバムって感じで、この人の作品を良く観てる人にはお馴染みのシーンが目白押し。個人的に大好きな「勝手にしやがれ!」シリーズのオフビートな雰囲気が全編に漂っていて良かった。ラストのPe'zの曲も"森のクマさん"とまではいかないが、マッチしていた。 まぁでも個人的にはそろそろ新しいものを見せて欲しいな、と。 【ナクサライト】さん 7点(2003-11-14 06:34:02) |
3.剥き出しの欲望とその大胆な行動力。曖昧さというものが無い分身たち。社会の様々なしがらみの中でもがき苦しみひたすら正常さを保とうとする我々だが、果たして自分らしさとは、そして自分らしく生きる事が出来たなら・・といった事は万人の久しき願望である。人間の二面性というものを、ドッペルゲンガーという具象化された分身を登場させる事によって、作品は寓意に満ちたものとなっている。何かと深読みしたくなるようなテーマ性を感じるが、黒沢清流ナンセンス・コメディといった趣の作品だ。しかし見所はたっぷりで、何と言ってもまったく違う性格を匠に演じ分ける役所広司の上手さ。この人が演じる狂気には他の誰とも違う凄味があり、迫力をも感じさせるのはさすがだ。同一画面に登場させる特殊技術のみ頼ることなく、分割画面を多用するなどのアイデアで、単調になりがちな画面にひとつのリズムを生み出している。その撮影技術の見事さ。そして薄暗がりの部屋の片隅にぼんやりと立っているだけで、得体の知れない恐怖感を味あわせてくれる、お馴染みの黒沢流ホラー演出は今回も健在で、まさに恐怖の極致といえる。永作博美や柄本明といった登場人物たちの前半部分と後半とでは、性格やその行動力が微妙に違うと感じたのは私だけだろうか。“彼らもひょっとしてドッペルゲンガーか?”“だとしたら本人たちは・・・?”“本音剥き出しの分身たちばかりの世界になったら。”・・・などと考えたら際限がないが、しかしそんな事は所詮どうでもいい事であって、要は確りとしたアイデンティティーを維持していく事の大切さと難しさを、試作ロボットが叫んでいるようだ。 【ドラえもん】さん 8点(2003-11-13 18:17:39) (良:1票) |
2.わけわかんない映画でした。所々くだらなすぎて笑えました。一番印象に残ってるのはユースケの演技。良かった!ユースケはまり役でした。 【もちもちば】さん 6点(2003-11-03 22:51:59) |
1.自分の奥底に確かに存在する、様々な欲求。しかし自らの立場や周りの環境を考えてしまい、それにストップがかかる。そんな押さえ込まれたもう1人の自分、ドッペルゲンガー!もうワケが分からなくなってくる映画だが、後味は良いです。 【紅蓮天国】さん 5点(2003-10-30 19:17:43) |