35.かつての肉屋も含め、「死」をより具体的に、実務的に取り扱う人びとはやはり差別の対象になるのですね。ところで、監察医にはそういう「けがれ」イメージは付与されないのだろうか?と思った。 主人公夫婦の演技にはあまり何とも思わなかったが、笹野さん、山田さん等の脇役の演技が何とも良かったと思う。脇役がキラリと光る映画好きですね。 【胴】さん [DVD(邦画)] 6点(2009-06-28 07:05:56) |
34.綺麗に仕上げようとしすぎているいかにもな日本映画だが、そこらに溢れるただのお涙頂戴日本映画として埋もれなかったのは、感動ストーリーとか綺麗なストーリーとかどうでもよくなるくらいのスピリチュアルなメッセージを発信してしまっているからだ。意図的であろうとなかろうと儀式として理解している日本人ですら感じさせられるもので、宗教も文化も違うアカデミー会員はわけもわからず揺さぶられてしまっただろう。関係者ですら予想しなかったアカデミー賞受賞は、結局投票者がいくらクオリティを考えても、結局エモーションには勝てなかったということだろう。見る「価値」のある映画 【Arufu】さん [DVD(邦画)] 9点(2009-06-25 02:09:14) |
33.納棺の様式美に感動しました。 序盤からもう泣きそうになってしまって、涙を堪えるのに必死でした。 納棺の儀を見守る家族の表情がなんとも言えない感じで、ただ悲しいだけじゃないような何か家族の繋がりを強く感じさせる景色になっていて、ぐっと込み上げてくるものがありました。 偏見に対して回りくどい説明や臭い台詞で理解してもらうのではなくて、その立ち振る舞いで納得させてしまう説得力にも感心しました。 偏見は良くないということじゃなくて、偏見の存在自体を払拭してしまう力強さがありますね。 本当にいい映画だったと思います。 こういった実直で素晴らしい作品がもっと増えると嬉しいですね。 あと、どうでもいいことですけど、広末涼子の下着がやたらエロかったです。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 9点(2009-06-22 14:46:50) |
32.ハズレくじを引きにくいことから海外の映画祭で賞を獲ったような映画は率先して観る自分なので、本作もアカデミー受賞を知って映画館に観に行きました。本作は真面目に作られた好感の持てる内容ではあると思いますが、別に賞の権威を見下して自分を高みに置いて悦に入るとかでは全くなく(少なからず私はそういう心情が働きがちなゲスな男ですが)、どうにも高評価できません。思うに、ご都合主義が悪いかどうかは映画によって相対的なもので、例えば楽しいミュージカル映画のご都合主義を誰も批判したりはしません(好き嫌いあるにしろ)。死という深刻な題材を扱った本作でさえも演出次第では相当ご都合主義が許容されると思います。汚いところをあえて描かなくても別にかまわないとも思います。しかし、多くの方から散々批判されてるヒロスエの唐突な「けがらわしい!」が後の翻意の展開を無理に作り出していることに見られるように、本作(特に後半)のご都合主義と泣かせに走る作為の不自然さは、ちょっと度を越しているのではないでしょうか?(最後はやりすぎ)。あそこまで違和感があると悪い意味で「あざとい」「わざとらしい」「お涙頂戴」とはっきり言っちゃっていいのではないでしょうか?。私は前半、主人公が納棺の儀式を行う所作と、それを遺族の人々が見守る様子を見てるだけで、大切な人の死の悲しみが伝わってきて泣きましたけど、それは単に題材の選択とモックンの努力の結晶である演技が良かっただけです。信仰に支えられたキリスト教国家と言っても過言でない(言いすぎ?)ようなアメリカの人々からすれば、日本人の宗教的寛容さや死生観は驚きであり、見たことないくらい不自然で大仰な演出(日本では珍しくないんですけど・・・)が妙に新鮮だった。これが受賞の理由ではないでしょうか?(そんなわけないか・・・)。あるテレビ番組で、某テレビ局の社員が自分の局がこの映画に貢献してることを自慢げにしゃべってましたけど、はたして大マスコミ様がこの映画に良い方の影響を与えてるんですかね?(映画の中身と全然関係ないけどヤな感じがしたので作品の評価が下がっちゃうんだな、困ったことに・・・)。私はこの映画の栄誉はイヤ~な方向に日本映画界を導きかねないとすら思います。まあ、そんなこと自分にはどうでもいいんですけど・・・・。 【しったか偽善者】さん [映画館(邦画)] 5点(2009-05-07 23:38:08) |
31.アカデミー賞を受賞したからといって良い映画とは限らない。こんな公式は映画ファンなら誰もが承知していることだろうが、やはり邦画が受賞したとなると嬉しい気持ちがないわけではない。受賞直後に本作の興行成績がうなぎ上りに上昇したことは記憶に新しいが、こういったコテコテの純日本産の作品が世界で認められたというのは日本人としてはやっぱり喜ばしいことなんではないだろうか…。話が逸れたが、実際のところ映画の出来自体は平凡なものだ。しんみりと感動したいと思って見てみたら、じわじわと感動出来て良かった、といった程度のものであろう。だがこの作品の偉業はそこではなく、やはり“納棺師”というテーマに着目したことにあると思う。こんな職業があることなんて日本人の多くは知らなかっただろうし、そもそも「死」というものに進んで興味を持つ人はあまりいない。そんな取っつき難いテーマを、前半の程よいユーモアを交えて見やすく知れたというのが、本作を見て良かったと思える部分だろう。職業差別を受けるところなどはやや過剰な気もしたが、全体的にウソ臭さもなく映画にすっと入っていけた。そして何より、劇中に出てくる食べ物がおいしそうなのだ。考えてみれば、我々は「命あるもの」を食しているわけなんだが、この鮮やかな描写も実に心地よい。認められて然るべき作品だとは思う。 【ドラりん】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-05-04 23:25:26) |
30.納棺師という職業があるのは知りませんでした。映画の中では、職業差別を受けるシーンもありましたが、職業の存在自体を知らなかったので、「そういうものなのかなあ」とリアルに感じられませんでした。私だけの感想かもしれませんが、本木さんの演技はどこか無理に演技している感じがして、現実感がないような気もします。映画にするほどのテーマがあるとは思えないし、かと言って娯楽性があるわけでもなく、私にとってはつまらない映画でした。 【ぽじっこ】さん [DVD(邦画)] 4点(2009-05-04 19:52:29) |
29.タコさんにもお化粧してあげてください.投げ入れる前に普通気付くでしょ! 【マー君】さん [DVD(邦画)] 6点(2009-04-24 23:38:49) |
28.洋の東西を問わず葬式の本質が、残された者の為の儀式とすれば、納棺ほど適した様式はないのではないか。 【michell】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-04-23 22:07:05) |
27.前評判のせいか、「え!?これで終わり?」という感じでしたが、随所で泣けるシーンもあり、なかなかよかったです。ただし、広末涼子はいただけない。主人公の妻役がもっと演技力のある女優さんだったらいっそう素晴らしい映画になっていたはず。 【あおみじゅん】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-04-22 14:20:18) |
26.すごく淡々としていて、ストーリーそのものも捻ったところもなくシンプルそのもの。贅肉をそぎ落とした、そのシンプルさが逆に題材にマッチしたのだとろう。ドキドキもワクワクも笑いもほとんどない作品なのに不思議と2時間を超える上映時間が長いとは感じなかった。 よくぞこの題材を映画にしたなという着眼点を覗けば、ここが良かったと特筆するところはないけれども、見終わった跡は素直にイイ映画だったなといえる作品。 【万年青】さん [映画館(邦画)] 8点(2009-04-15 22:06:33) |
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25.納棺師という仕事が外国の人達には奇妙で興味をそそられる題材であったのだろうか?私はこの作品がアカデミー賞を獲ったのでどんなものなのかを知るために観たのですが期待が大きかったせいか少しがっかりしました。あまり人にはおすすめできません。 【映画】さん [DVD(邦画)] 4点(2009-04-14 20:00:15) |
【guijiu】さん [DVD(邦画)] 6点(2009-04-08 14:35:32) |
23.泣きました。号泣ではありません。とめどなくすすり泣きしました。死者の尊厳を守ること、職業に誇りを持つこと、大事なことだと思いました。 【ジャッカルの目】さん [映画館(邦画)] 9点(2009-04-02 02:17:05) |
22.この作品は、物語として、映画として、テーマはとてもシンプル、でも、観る者に伝えようとしていること、それは単純ではなくとても奥が深い..主人公の妻役広末は、「もっとまともな仕事に就いて..」、触れようとする手を払い 「汚らわしい..」 の一言..その世間一般的な “偏見” に対し..主人公演じる本木は、“おくりびと”としての本当の姿、使命を目の当たりにして、自分の働く場として選ぶ..そのプロセスを本当に見事に描ききっています..その意味を観る者にありありと見せ付け伝える、そのすばらしさは、正に秀逸!..さらに作中、フグの白子、フライドチキンを「美味しい」と言いながら頬張る..私が思うに、人の亡骸は、「不潔」 「気持ち悪い」 と忌み嫌い、食べ物としての動物の肉は、美味しい?人はマグロの解体ショーを見て歓声を上げ、美味しそう~って微笑みさえ浮かべる..そう、それが人間の“傲慢さ”であり、エゴ、身勝手なのだと..皆は気づいているのだろか..生き物として同じなのに..死体の一部なのに..「美味しいから困る..」という台詞は、それを意図する監督のメッセージだと思います..最後に、辛口評価をするなら、内容は文句無く10点満点!しかし、もし私が監督ならそうでなくこうする..と、思う演出箇所が3ヶ所はある..なので-1点..まぁ~商業ベースで映画を創るには、レベルを下げないといけないっての分かるけど..頑張ってほしかった... 【コナンが一番】さん [DVD(邦画)] 9点(2009-03-27 10:38:25) |
21.自分が死んだとき、作品の中にあるように葬儀屋がこのままで いいやどいてどいてって感じでいれられるよりは、きちんとした 納棺士にやってほしいと思わせられた。ほとんどの人の場合はこの ような光景はないのでは。仮にあったとしてもそれなりのギャラを 要求されることからここまでやらないのだろう。 映画としてはさすが賞とったことだけあった良質。知らない世界を 知らしめたということでも価値のある一本だろう。 【K2N2M2】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-03-22 13:15:26) |
20.賞総なめ、と言うのもだてじゃなかったです。抑えた演出も好印象だし、その中にユーモアも入れられて重い感じになりそうなテーマを誰もが受け容れ易くさせている配慮が効いている。山崎の演技もよかったし、本木さんの戸惑いや迷いを表現する表情もよかったです。ただやはり広末さんの舌足らずな発声は映画の格調の中で異物感を出してしまったことは残念に思いましたが、彼女なりに頑張ったとは思います。本木さんのチェロにのせて、葬儀場面が流れていく場面は厳かさの中にも美しさを感じました。自分の死生観をあらためて考えさせてもらう機会を与えてくれて、日本映画からこういった作品が出てきたことを嬉しく思いました。そして、世界がこの作品を受け入れてくれたことにも感激しました。 賞獲りものはとかく少し厳しい目で見てしまいがちなんですが、素直に10点としたいと思います。 と思ったけど、アカデミー受賞の興奮で点数逆に甘すぎたのが他の作品の自分の評価と相対的に比べると否定できない。8点に変更。 【タッチッチ】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-03-22 09:58:03) |
19.なんといっても山崎努の演技に尽きる。。。 私も広末涼子はミスキャストと言わざる負えない。。。 作品の調和に合っていなかった。。。 【ナラタージュ】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-03-18 23:47:42) |
18.松竹らしいいい映画だなーと思う。河原でチェロを弾くシーンや山形の自然が本当に素晴らしい。モックンも山崎さんも笹野さんも素敵。ああいう男性に囲まれて仕事ができる余さんが羨ましい。でも、、でも、、私の持病の「ヒロスエ・アレルギー」の症状が何度も出てしまい・・。なんとも情けないです。私が悪いんでしょう・・広末涼子が下手なんじゃないんだろう・・この演技に私がアレルギーを起すだけなんだよ・・ね・・そうだよね。今年の邦画で評判の良い「おくりびと」「ぐるりのこと。」「実録・浅間山荘へのみち」を見て、自分の中では「ぐるり」→「浅間山荘」→「おくりびと」という感じです。なにしろアレルギーがあるので・・。 【グレース】さん [DVD(邦画)] 6点(2009-03-18 14:00:57) |
17.映画館で見ましたが、年配のお客さんが多いことに驚きました。お年寄りの方があんなに多い映画館の光景は初めてでした。世代を問わずみんなが見るっていうのは、やっぱり素晴らしい映画なのだなぁと思いました。アカデミー効果はすごいですね♪ 【Sea】さん [映画館(邦画)] 6点(2009-03-13 17:16:41) |
16.デイブさんがアカデミー賞を穫ることができた理由を「アカデミーの審査員は年寄りが多いから、納棺の儀に興味を持ったのではないか」とコメントしていたが、年寄りに限らず、死と無縁の人間はいないわけで、映画を観ている我々もいつかあんな風に送られる人になるのだ、と思うと、スクリーンを見つめている劇場の人々みんなに奇妙な連帯感を一方的に感じたりして、分かりやすいストーリーが静かに進む中、実にさまざまなことに想いを巡らせてしまった。もっくんの所作の美しさんに感嘆し、ヒロスエのいまだ衰えぬみずみずしさも好感が持ち(たしかに年齢差はあれど、納棺師の妻という役柄からある程度の生命力の感じられる若さが必要だったのだろうと想像する)、余さんに関しては思わず次の日にテレビでやっていた「女タクシードライバーの事件簿」をつい見てしまったぐらい、素敵な女性だと再認識。「死」という普遍的なテーマに、美しい北国の風景とさりげないユーモアを添えて描いた良い映画であると思う。 【豆治】さん [映画館(邦画)] 8点(2009-03-11 01:07:44) |