30.韓国映画ってなんか少し抵抗があって最初は見る気なかったんですが・・・ 見てみたら面白くてラストまで一気に見てしまいました。 未解決事件というのを知らずに見ていたので「えっ?犯人はっ??」 って思いなんだよ、不完全燃焼~とか思ってましたけどあのラストは良かったです。 パク刑事もいい味出してて韓国映画もいいじゃん、と好きになりました☆ 【あみ】さん 8点(2004-12-02 01:41:51) (良:1票) |
29.見始めたのが夜遅くだったので30分だけ見ようと・・・ラストまでイッキに見てしまいました。最近では「インファナル・アフェア」もラストまでイッキに見せられました。 へたれの邦画とくらべ最近の韓国映画、香港映画はすばらしいです。ソン・ガンホの演技もいいし、全体の雰囲気もいい。ラスト5分間が秀逸です。このラストには納得させられましたしソン・ガンホの表情がよかった。 【kenz】さん 8点(2004-11-28 22:37:17) |
28.どことなく、ヨーロッパ映画の雰囲気を感じた。背景とか、敢えて見せる汚さとか、テンポは良くないのに、間延びしているわけでもなく、時間がただ滔々と流れている。よく出来た映画だと想うし、あの暗く湿ったアジアの田舎独特の雰囲気とか、とても秀逸だと思うんだけど、犯人が判らず、桃の意味も、歌が流れる時間に殺人が起きる理由も曖昧なまま終わってしまうのは、いくらなんでも観客に???を残しすぎる。実在の事件を題材にしているにしても、これはあくまでフィクションなんだから、もう少し物語的な盛り上げがあってもいいのでは? 【ともとも】さん 5点(2004-11-27 14:06:05) |
27.郷愁を感じる風景や映像、そして俳優陣も素晴らしい。完成度の物凄く高い作品なのは間違いないんだけど、それだけに物凄いジレンマに襲われる。それは、刑事たちの事件へのジレンマであったりするんだけど。それだけじゃないん。軍事政権下というオーバーラップする歴史はあっても、刑事たちの理不尽な捜査や尋問には腹が立つ。立ちまくり。容疑者の家族は登場するものの、被害者の遺族は登場しない。(←全くな訳じゃないけど・・)。人間味溢れる刑事を描いたつもりなんだろうけど、被害者や遺族への思い入れが見えない分、あの執念の矛先を計りかねた。子供の駄々に見えてくる。いや、素晴らしい作品なんです。それだけに完璧を求めてしまうっていうか・・。ただ、様々なジレンマを観る側に感じさせるってこと。それだけ深遠で、闇の歴史を背負った作品なんでしょーね。。 【れこば】さん 8点(2004-11-14 22:17:23) |
26.現実の未解決事件を題材にしているとあって、観終わった後の後味は良くない。最初は淡々と物語が進行して行くような感じがしたが、途中から一気に盛り上がって行くので退屈を感じることはなかった。ソウルから来た本来沈着冷静な刑事が感情を爆発させて容疑者に暴行を加えたり、田舎のダメ刑事が最後マトモな刑事になったりするというのはこの犯罪の異常さの所以だろうか。どこまで実話に基づいているのか分からないけど、あんな杜撰な捜査をしてたんだねえ。それが一番驚いたところだ。 【ばたあし】さん 6点(2004-10-30 18:16:57) (良:1票) |
25.最初に「未解決事件です」と言っておきながら、ここまで魅力ある作品になっている事が見事。こういう「(良い意味で)スマートでない」雰囲気は、生々しさがよく伝わってきて実話を描くにはピッタリのテイストだと思う。ただ当時の韓国を良く知らない私のような若造にとっては、捜査の稚拙さや強引さがとても今の韓国からは想像できず、戸惑いを覚えた。 【wood】さん 6点(2004-10-30 12:46:10) |
24.笑える展開、笑える会話、笑える演技。重く、辛いストーリーが核になっている為、ふつうなら笑ってしまうだろう演出が、苦笑になってしまった。その為、何度も興醒めになりかけた。でもやはりラストまで観たくなる、濃厚な脚本に感動。他にも緊張感漂うカメラワークや音楽もとてもよかった。最近の韓国映画のスキルには本当に驚かされます。そして未解決な女性連続殺人犯。犯人は一体何を思い、何を考え、何の為に多くの女性を殺したのだろう?僕には到底理解出来ない。いや、理解したくも無い。この犯人に対しては怒りよりも先に、同じ人間として、虚しさを感じる。 【ボビー】さん 8点(2004-10-23 21:33:51) |
23.最後の場面はフィクションだと思うけど それがこの映画を引き締めてますね。 だだあの容疑者はなんだったんでしょうね。 【ミッド】さん 7点(2004-09-30 00:30:32) (良:1票) |
22.今まで観た韓国映画の中で一番すごい映画(あんまり観てないけど韓国映画)。未解決のまま終わるのに、ある意味、シリキレトンボで終わるのに、普通なら観終わった後、なんか中途半端でイマイチとか感じたりするんやけど、この映画はそんな解決してないという釈然としない気持ちさえも吹き飛ばしてしまうくらいの戦慄を感じた。しかも犯人を映画の中でまったく特定しない。なのにこれほど引き込まれるたんはなんでやろ?それは緊迫感をもりあげる音楽とか、実話をもとにってのとか、途中にあるドキッとしたり、背筋がゾクゾクするシーンがうまいってのもあるかもしれないんやけど、それだけじゃないんやろな。似たような映画は他にもあるねんけど、この雰囲気(昔の田舎の怖さ)、あの犯人が襲うシーン、怖すぎです。昔の韓国の田舎の警察ってものを飄々と冷静に演出するその感覚も引き込まれた要因かも。ずさんな捜査、捏造、被疑者への暴行、多分、観客のほとんどが、刑事ってこんなレベル低かったっけ?という疑問を抱かずにはいられなくなるはず。そら犯人つかまらんって。でも科学捜査が発達したアメリカの犯人との頭脳戦みたいな映画を観てると、こーゆうのほんと新鮮に感じる。そしてそこに時代的な匂いも感じる。それを盛り上げる演出のレベルも結構高いように思う。そしてあのラストの今でも犯人は普通の顔して普通に生きてるというなんともいえない不気味さ。観た後、かなり後ひきました。 【なにわ君】さん 10点(2004-09-15 16:20:59) (良:3票) |
21.うむむ・・・凄い映画。だけど色んな角度から見る事が出来る映画なので、その魅力を語るのは難しいなあ。メンド臭がりのワタクシとしては「【まぶぜたろう】さんと同じでいーでーす」とやる気のない小学生の学級会の如くのコメントで済ませたい所だけど、そーゆー訳にもいかんしな。んーとね、僕はこれ「イナカ」の映画だなーと思いましたです。誤解を招きそうな言い方だけど、これはなにも舞台が農村だからっていう訳じゃなくて、「息苦しい閉塞感に包まれた共同体」という抽象的な意味での「イナカ」。手塚治虫のマンガに「奇子(あやこ)」という、戦後の地方を舞台にした猟奇的な作品があるのだけれど、それに近いものを感じた。一昔前の韓国(忘れられがちだけど、この頃の韓国ってバリバリの軍事独裁体制だったのよ。北朝鮮よりはマシだったのかもしんないけど、それってあんまし自慢にはならんわな。だからあの、日本の特高警察もかくやと思わせる警察の乱暴な捜査とか、あながちオーバーではないと思う)の、あの灯火管制に象徴される当時の韓国社会の「闇」と個人(犯人だけじゃなくて)の「闇」が浮き彫りになっていく様は圧巻でありました。やっぱ凄えや、ポン・ジュノ。 【ぐるぐる】さん 9点(2004-09-14 18:35:23) (良:1票) |
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20.実際の話をモチーフにということなので、あくまで映画に対してのコメントなんですが・・・ 特に目新しいことをしてるわけでもなく、何か特別な問題提起をしてるわけでもない。特記すべきことは純粋に映画としての出来が良いということだ。これは韓国映画の成熟を表わしている。従って優れた音楽の担当が日本チームだということが逆に惜しいと思わせる。 【メロメロ】さん 7点(2004-09-09 00:11:05) (良:1票) |
19.DVDを買って、初めて見ました。まだそんなにメジャーな俳優じゃないけれど、3人目の容疑者役のパク・ヘイルが好きで興味深く見ました。彼の低温な存在感は、「普通の顔」の中に潜む不気味さを引き立てるのに効果的だったなと思いました。犯人が明らかにならないまま終わるストーリーは、ともすると不完全燃焼で終わりそうなところを、これほどまでに濃く、飽きさせない展開スピードはさすがです。DVDの特典映像にあるエピソードを観ていると、スタッフ側がすごく楽しみながら作っていること、役者の役作りの真摯な態度(例えば田舎の頑固な刑事の役作りにソ・ガンホが10kgの体重増量をしたりとか)なんかは、2人の刑事のコントラストを出すためのちょっとした努力なんだけど、すごいなと感じました。南北問題を扱った大作の多い韓国映画ですが、このようなどこの国でも作れるような題材であっても、こういった作品に仕上げるセンスは改めて感心しました。 【SHU】さん 8点(2004-09-05 08:44:46) |
18.掘り出し物でした! 驚きです! 脚本、演出がすばらしいー!! 雰囲気が好きですね~ 途中で何度か、心臓が止まるくらいビックリもしました..ラストのオチがまた秀逸! 監督のセンスの良さを感じます~ 韓国映画、侮るなかれ!!.. と、思っていたのも束の間..2007年になって、最近?は?..私的に韓国映画を観たのは 「シュリ」 が初めて、続いて 「八月のクリスマス」 「JSA」 「猟奇的な彼女」 「殺人の追憶」 と、“運良く” レベルの高い物ばかり、どれだけすごいのか?と驚くばかり..でも、それ以降は..友へチング 二重スパイ ロスト・メモリーズ 火山高 ユリョン シルミド ブラザーフッド ラブストーリー 大統領の理髪師 僕の彼女を紹介します 甘い人生 グエムル・・ なんだかな~ ハズレばかり(涙)..まずまずだったのが、「カル」 「イルマーレ」 「子猫をお願い」 くらい..結局、「八月の・・」 ~ 「殺人の追憶」 の4つだけ..飛び抜けて良かった..ってこと..チャン チャン! いや~遅れをとっていた邦画も、やっと!勢いだけでなく “良い作品” が出て来るようになりました、「たそがれ清兵衛」 に始まり~ 「フラガール」 「時をかける少女(2006)」 「それでもボクはやってない」..嬉しい限りです... 【コナンが一番】さん [DVD(字幕)] 9点(2004-09-03 12:40:12) |
17.ジャンルを問わず、描写の生々しさというのが韓国映画の最大の特徴とも言え、ひとつ間違うと悪趣味な印象を受けかねないものだが、本作にはその事がむしろ有機的な働きをしたように感じる。日常の何処にでもある田園風景から始まるこの作品は、実際に起こった未解決の猟奇的事件を基に、刑事たちの地道な捜査で容疑者を追い詰めていくという、サイコ・サスペンス的な要素を孕みながらも、純粋な刑事物語としての面白さを魅力たっぷりに描いた本年屈指の力作である。それはまるで初期の黒澤作品のような汗と脂でギラついた感触であり、ある種の懐かしささえ感じさせるほどの雰囲気を醸し出している。映画では、捜査方法や捜査の行き詰まりで感情が縺れ合う刑事たちの遣り場のない姿に焦点があてられているが、なんと言ってもソン・ガンホ演ずる、如何にもといった感じの泥臭い刑事ぶりは本作の白眉であり、捜査に対する苦悩や焦燥感を生身の人間として肌で感じさせる演技は見事と言う他はない。もがき苦しみながら、やっとの思いで追いつめた容疑者の逮捕を断念せざるを得ない彼らの虚無感・脱力感は、我々観客も味わう事となるが、見込み捜査のツケが廻ってきたことと、ハイテクの立ち遅れという当時の韓国の混沌とした社会情勢というものを痛切に感じさせるシチュエーションである。年月を経て、一筋の光明を見いだしたソン・ガンホの自信に溢れた顔は、まさに韓国の今を象徴しているかのようだ。 【ドラえもん】さん 9点(2004-08-27 01:30:54) (良:2票) |
16.アーミーブーツに袋を被せる。土手の上から同僚にとび蹴り。風呂屋で捜査。自白強要。スナックで喧嘩。笑うに笑えないエピソードに笑っているうちに話は進む。そして再び事件が起き、だんだんと笑えない状況へ。草原を渡る風。薄暗い空。劇中の刑事たちと一緒に、我々のテンションも徐々に、真綿で首を絞められるようにヒートアップしていく。容疑者。雨が降りラジオで曲が流れる。しかし頼みの機動隊は学生デモ鎮圧のため来ない。次の日再び遺体が発見される。ボルテージは最高潮。そしてクライマックスで限界寸前に。かろうじて正気を保つ状態で映画は終わる。観賞後の何ともいえない複雑な感慨。刑事たちの怒り、悲しみ、無念、事件の不気味さ、恐ろしさ、混乱した時代背景に思いを馳せる。と同時にいい映画を観たなという一抹の爽快感。恐らく技術的に難しいことは何ひとつしていない。しかし完璧に決まったカメラワークと俳優たちの力強い演技が、どちらかといえば淡々としたストーリーに緊迫感を加える。あれだけのアップの連続に耐えられる俳優はそうはいまい。異様な迫力で我々の胸に迫る。残るものは実に重たい。名作を通り越した怪作。 【わいえす】さん 10点(2004-08-19 22:51:03) (良:3票) |
15.初めて劇場で韓国映画を見ました。ほとんど前知識も無いまま。見終った後の感想は今イチだったんだけど、なぜかとても気になり、元担当刑事の手記を探しまくって一気に読みました。映画は鑑賞可能な範囲のものに留められた、というところでしょうか。 赤い服やら、ラジオやら、映画やマスコミに作られた部分はかなりあるけど、焦りやいらだちから、滑稽とも思える行動に走る刑事たち。計画と実行の伴わないもどかしさ。人はこれほど猟奇的な殺人を犯せるのかともの凄くショックを受けました。この映画を見た後のやり場のない感情。ソン・ガンホの最後の表情が、この映画の印象を強く物語っていました。最初は否定していながら、最後にはこの映画にどっぷりとハマッてしまっている自分がいました。このレビューに投稿していながら矛盾していますが、この映画について面白いとか面白くないとかは語りたくありません。実際に数多くの女性が乱暴され、惨殺された未解決事件なんですから・・。 |
【kasumi】さん 7点(2004-05-29 01:30:12) (良:1票) |
13.久々に骨太な映画を観た。理屈よりも思い込みで捜査を進める刑事達のその執念深さには、滑稽さすら感じさせる。これは、韓国人特有の気質だといってもいいのだろう。容疑者扱いされた人には、お気の毒としか言いようのないほど容赦ない取調べ。その描写からは、当時いかに多くの冤罪が作られていたかがわかる。そういった批判を取り込みながらも、観客を画面に惹きこみ、一時も目を離させない一級のエンターティメントを作り上げたその演出力は、全盛期の黒澤明の傑作「天国と地獄」を髣髴させた。 【konkon】さん 9点(2004-05-08 10:58:58) |
12.この映画が描く当時、韓国は軍政下にあり、夜間は灯火管制が敷かれている。ある時間がくると村内放送が流れ、家々は戸口を閉ざし灯りを消しはじめる。映画の冒頭近くにおかれたこのシーンが、半ば過ぎに再び繰り返される。犯人が女性を襲うとき、この放送が流れるのだ。助けを呼ぶ声はスピーカーからの放送にかき消され、人々は家の中に入り、次々と明かりが消えていく。 ■時代背景の説明として登場した記号がサスペンスへと変容し、さらに、このような猟奇的な事件を招いた時代への批判としても機能しはじめる。ある物事の意味が変容し、重層的な視点、「歴史」という巨大な視点を獲得することの素晴らしさ。その緻密なる構成。■しかも驚くのは、この作品の犯人像である。未解決の事件だから、当然、その犯人がわかるわけがなく、またサイコサンスペンスにありがちなプロファイリングなる手段が犯人像を類推するわけでもない。何しろ未解決なのだ。犯人はまったくわからない未知の存在、ただその異常性だけが次々に暴かれていく。この犯人は人間ではなく、超常的な存在、悪意に満ちた幽霊なのではないか。「羊たちの沈黙」の「蛾」がまるで怖くなく、「桃」が滅茶苦茶に怖いのはそのためだ。「こんな事件、ソウルにもあったか?」という台詞は素晴らしく恐ろしい。■未解決事件の犯人は怖い、これはサイコサスペンスものの新たな発明だと思う。■そしてラスト。主人公の刑事が、20年という時を経て、映画の冒頭と同じ仕草を演じる。それは刑事が歩んだ歴史の重さを感じさせると共に、改めて、事件の神秘性、不可思議性をさらに高める。私たち観客は宙づりにされたまま、新たな謎と恐怖に陥れられる。■さらに私たちはファーストカットに登場した「少年」の意味に気づかされる。少年のアップからクレーンアップして展開される広い世界。そこは謎と狂気に満ちており、混沌とした世界と歴史の中を、犯人を捕らえることの出来なかった刑事とバッタを捕まえることのできたこの少年が、共に生きてきたことに気づくのだ。単なる猟奇殺人事件が、韓国が背負ってきた歴史と現在という重厚な意味を持つのはこの時だ。私たち日本人は、ただ息をのみ、ただ圧倒されるばかりである。この作品は韓国で大ヒットをしたという。日本からの答えが「踊る大捜査線」と「チルソクの夏」ではあまりに情けなくはないか。 【まぶぜたろう】さん 10点(2004-05-07 13:16:44) (良:6票) |
11.激動の時代は、得てして迷宮入りに終わるおぞましい事件を生む。日本とて例外なく同じ経験をしているんだよね。最後に無垢そうな子が言う犯人像には、やられた。現代的な捜査法を否定している刑事が最後に頼るのがまさにそれであるというのも、過渡期である時代、新しいものが生まれゆく時代の象徴であろう。変わるものと、変わらないもの。失ったものと、得たもの。パク刑事の家庭の描写も、また象徴的である。 |