11.ストーリーの流れ、特に終盤部分については、フィリップ・K・ディックらしいと言える展開に楽しみつつも何度か観たことがあるようなものだったと思うが、ここぞとばかりに活躍する20個のガラクタという要素は小気味よくスリリングであった。ヒッチコック風のサスペンスという触れ込みにふさわしく、グレーのクラシカルスーツに身を包んで追っ手を掻い潜る主人公の姿は、「北北西に進路をとれ!」を思い起こされる。ただ、映画自体は出来の良い作品だと思うが、これをジョン・ウーが撮る必要があったのかと言えば疑問が残る。「M:I-2」以降、「方向性見失ってんな~」という彼に対する懸念はいまだ拭えない。 【鉄腕麗人】さん 7点(2004-03-23 18:44:37) |
10.もうSFは大好きなんで是非取りこぼしがないようにしないとですねと思い観に行きました。特にフィリップ・K・ディックですから・・・って『マイノリティリポート』っぽかったけど。この映画の見所はやっぱりユマ・サーマンでしょう。僕は「いつ日本刀を取り出すのか?」とハラハラしていました(違)。でも出てきたのはモップの柄みたいな変な棒でした。あ、やっぱりジョン・ウーだなぁと無理やり納得してみたり。ベン・アフレックがレッドソックスファンだったのも事実でしょう。ほら、彼、ハーバード大卒業したから(いいのか、そんなんで。 【ひろすけ】さん 5点(2004-03-23 14:24:21) |
9.楽しかったです。いいんじゃないかなあ。バイクと車のバトルもあって、全体的に見る者を裏切らないし、”お決まり”もあってね。安心して楽しめるので好きです。 【オドリー南の島】さん 8点(2004-03-21 13:29:41) |
8.はっきり言って、ジョン・ウー、映画撮るの上手くなりましたね。ある意味彼独特のいい加減さというか、雑な作り方が全く気にならなくなったし、今回はむしろ非常に洗練された非常にマトモなハリウッド娯楽作品でした。ぶっ飛んでもぶっ飛んでも全然迫力なかった爆薬系のアクションシーンがちゃんと派手になってましたし、もともとの彼のファンからは相当ブーイング出そうな気がしましたけど。あいかわらず毒にも薬にもならないベン・アフレックですが、彼は決してバカじゃないので人脈作りに励んでいるのだと思います。(またはマット・デイモンの「ボーン・アイデンティティ」に対抗してるつもりなんでしょうか。)シノプシスも破綻してなかったし、ちゃんと謎解きの段取りもサスペンスフルになっている。途中、ひっくり返ったはずのユマ・サーマンが1箇所だけテレポーテーションで立ち上がってましたけど、ジョン・ウーでこのぐらいなら上出来かと思います。非常に安心して最後まで楽しむことのできる、いかにもハリウッド的な普通の作品ですが、私のような一般観客がハリウッド映画に期待するものは十分満たしていると思います。ポール・ジアマッティのアクションシーンとか、意外に扱いの大きかったジョー・モートンのFBI捜査官とか、脇役陣もなかなか美味しかったです。ひまつぶしにはぴったりの作品。「テキサス・チェンソー」とハシゴした私にとっては、まさに地獄にホトケ。 (ただし人間の記憶を物理的な装置で消し去るほどの技術があるなら、3Dモニターぐらいさっさと開発しろ。とかツッコミたくはなる。) 【anemone】さん 8点(2004-03-21 01:20:06) |
7.まったく何の関連も脈絡もないんだけれど、この映画を見ながらなぜか思い出したのが、『キラー・エリート』という映画だった。サム・ペキンパ-監督の信奉者ですら忘れたがっている(?)あの映画は、ハリウッドがペキンパーの才能ではなく、あくまで「ペキンパー・タッチ」のアクションにしか期待していないことを、ハッキリと告げていたものだとぼくは思う。その時、もはやそこにペキンパーは存在しない。ひとりの〈不器用〉な御用監督がいるだけだ。それとまったく同じ意味で、この映画にも、ジョン・ウーを「ジョン・ウー」たらしめていたものが決定的に欠如している。あるのは、ペキンパーよりかはいくぶん〈器用〉な、しかしいたって平凡なアクションと物語のみだ…。アメリカの業界で生き抜くためには、こう言った「仕事」も仕方ないのかもしれない。が、単なる「自己模倣」でしかない銃撃戦やアクションばかりの、あの「男たちの情念(↓キノスケさん言うところの「男気」)」を喪失したジョン・ウー作品ほど、ぼく(たち)を「不幸」な思いにさせるものはない…。ウー、ウーよぉ~… 【やましんの巻】さん 5点(2004-03-19 15:29:00) |
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6.「………映画でも観よう。」くさくさしていたので映画館に行って映画を見ることにした。下調べは何も無しに、このハリウッドドンパチ(らしき)映画を選んだけど、うーん、私はペケです。安直すぎる流れの多いこと多いこと。突っ込みどころが沢山ある。一番ドラマになりそうなところは「記憶の消去」ということですっ飛ばされているし…。20個のアイテムはなかなか良いアイディアだったけど、数が多すぎ。もっと絞ってワクワク感を高めるアイテムに出来ただろうに。ジョン・ウーだから銃撃戦も爆発もあるけれど、このストーリーなら無くても良さそうな気がする。トム・クルーズになりきれないベン・アフレック、美しく見えない(私ごときが言えたもんじゃないんですが)ユマ・サーマン、最後の大円団も出来過ぎな印象が強く、かえって何か足りない。途中頭の痛くなりそうな視覚効果のシーンがあって参った。ちぇっ。 【のはら】さん 3点(2004-03-18 17:39:21) |
5.結構楽しめた。テンポも良かったし。原作にはないらしいユアサーマンがKILLBILLの予告の後の本編上映だっただけにだぶって見えた。20ものアイテムを適材適所で使えるところがたいしたものだと思って観てた。そのアイテムをどうやって元の私物と取り替えて郵送できたのか?それが最後まで解らなかった。 |
4.パンフレットに載っていたジョン・ウーのインタビューより・・・「主人公のジェニングスはとてもシンプルな男。コンピュータエンジニアなんだから、スーパーヒーローにはしたくなかった。だからできるだけ暴力を少なくして、リアリスティックにやることを心がけたんだ。(中略)後半のオートバイのシーンなんかは、いかにもありそうな感じだろ?」・・・唖然&絶句、というより苦笑。冗談かと思ったが、彼にとっては本当にそうなのだろう。近年のアクション映画というのは、恐竜のように進化の袋小路に入ってしまい、アクションの演出のみが異常に肥大化してしまった。未来が見えてしまうことの意味を掘り下げることもなく、過去を忘れていることの不安も表面的にしか描かれず、あとはひたすらアクションアクション。SF&サスペンス映画だと思って見た自分が悪いのか? ジョン・ウー監督作品への覚悟が足りなかったのか? 取ってつけたようなラストにも何の余韻もなく、なんだかなぁという印象。何となく全体に安っぽいし、あくまでB級テイストを楽しむ映画か。 【眠い悪魔】さん 4点(2004-03-15 23:35:50) |
3.ディックの短編は、確かもっとアイテムが少なかったと思う。見る前は19個もアイテム増やして、ちょっと多すぎなんじゃないの?とも思ったけど、実際観てみると、話の展開とスピーディーさを保つ為には、これぐらいあった方がいいのかな、とも思った。過去の自分は未来の自分を知っていて、今の自分は過去の自分を知らない。そんなありえない世界が成り立つSFとしての醍醐味が、この話の面白み、サスペンス性なんだと思う。アクションは、まぁそれなりに平凡なものだし、特別どこがジョン・ウーってほどでもないけど、意味のない出方をしてきた鳩を見て、あ、ジョン・ウーの映画だ、と認識させてくれた(笑)。 【あろえりーな】さん 6点(2004-03-13 20:09:15) |
2.ベンアフレックとユアサーマンが浮いてます。どちらも科学者って感じでは微塵もしないしね。近頃はどちらかといえば武闘派の域に足突っ込んでる感じですからね。でも、19個のがらくたは面白いかったです。これはどこで使うのだろうか、いろいろ推理できるので。まあ出来すぎていると思いますが。最後のオチは好きです。 【tantan】さん 7点(2004-03-08 16:04:49) |
1.試写会で見ました。ジョン・ウーの作品だなぁと満足できる作品です。もちろん鳩も出ます、出てきます。対価としてはレイトショーの1,300円が妥当でしょう。ラズベリー主演男優受賞おめでとう! 【はやて】さん 7点(2004-03-02 03:03:09) (良:1票) |