62.映画館を出ると、みんなハンカチで目頭を押さえていた。当時中学生の自分の目には一滴の涙も出なかった。複雑な思いで映画館を出た。当時、差別が悪いとか言う以前に差別をするという概念すら自分には無いと思っていた。でもこの映画を観に行こうと思った理由の一つは布袋を被った象男の顔である。見世物小屋の観客と同じだと気づきかなり自己嫌悪。泣いているどころではなかった。今Revewをするにあたり考えると、ポスター、新聞等の宣伝で明らかに見世物小屋の観客として映画を観させようとしていた。成功させる為なのかもしれないが、映画の中でもなかなか顔を見せない作りで、好奇心を盛り立てているように思う。もしかしてリンチは意図的に映画の観客を見世物小屋の観客に(差別をする側に)したのかも。(必死で自分をフォローしてます) 人間は皆、同情をしていても同時に差別もしているのだろう。映画の観客と見世物小屋の観客の違いは、映画では見世物小屋以外のメリックが見れることである。つまりメリックの一生を見ることで、自分が差別をしている事に気づかせてくれる。ようするに「あなたは自分の気づかないところで差別によって人を傷つけているかもしれませんよ」というメッセージを投げかけているのでは?と思う。そう考えるとこの作品はかなり他には見られない秀逸さがある。ただ人に薦めようとは思わない。なぜなら自己嫌悪に貶めるようにつくられた映画なんだから。(まだフォローしてる..) 【R&A】さん 7点(2003-07-08 17:45:54) (良:1票) |
61.感動はしなかった。でも色々考えさせられた。ジョンは生まれてきて幸せだったのか。ここにも人の不幸を金儲けの道具にする人々が出てくるけど・・・悲しいね。 【くるみぱぱ】さん 7点(2003-07-08 05:02:58) |
60.心も優しく、頭もいいし…。なのに何故、奇形というだけで差別されないといけないのだろう。人間って本当に残酷…。 【キリィ】さん 6点(2003-06-29 00:46:50) |
59.正直こんな映画があるとは思わなかった。自分の顔を見たときの驚きにものすごい切なさを感じた。 【kimi】さん 10点(2003-06-24 01:42:58) |
58.当時子供心にグサッときた映画。デビッド・リンチらしくないって人もいるけど個人的にはさすがって気がします。 【あき】さん 7点(2003-06-13 06:40:56) |
57.優しさときれいな心の持ち主エレファントマン。 【ジョー大泉】さん 9点(2003-06-11 16:53:41) |
56.正直、感動よりも、やるせなさ、虚脱感が残ってしまう映画だった。実話ベースと思えない自分・・・。 |
55.子供の頃に観て泣いたけれど、泣いた理由はなんだったんだろう?言葉にできない理不尽さに腹を立てていたのか、単純に主人公が可哀想だと思ったのか・・ただひとつ劇場で観客が彼に向って拍手をするところだけは「なんか間違っている」と気分が落ちこんだのを覚えています。自分は愛の化身といった表情で微笑んでいる女優さんもなんだか嫌でした。ひねくれた子供。^^;実際にエレファントマンと呼ばれた人が残した精巧な模型が一番心に残りました。 【Rei】さん 5点(2003-05-31 21:41:33) |
54.リンチの中では唯一好きな映画です。最後で泣かなかった人居るのかなー?余談ですが、奇形を出演させた問題作、50年前の映画「フリークス」にもエレファントマンが少し登場します。 【フィャニ子】さん 10点(2003-05-14 17:47:21) |
53.映画なんかに出てくる醜い容貌の人物がいつも清い心を持っているのは何でだろう?てな感じのことを自殺した漫画家の山田花子(吉本じゃないよ)が書いてました。Dリンチにとってはドラマツルギーをなぞること自体がアンチドラマツルギーみたいなことなのかもね。彼曰く「私はただ畸形が好きなだけだ」と。みんな騙されてんのかもよ、道徳に芽生えたつもりになってるけど。道徳を知りたきゃ「楢山節考」を読むべし。 【象印】さん 5点(2003-04-19 19:58:13) |
|
52.リンチの冷たくも暖かいまなざしが堂々とその主人公の注がれていることに間違いなくこの映画が傑作である理由がある。社会のはけ口、汚物としての存在、人間がどういう生き物であるのか、総体的な意味でしかリンチの感性は出てこない。これと「消しゴム」を一緒に借りて交互に見直すとやっぱリンチだなーとか思う。 |
51.自分は、顔はかっこいい方ではありません。と言うより、かっこ悪いです。だから、途中で出てきた病院で働く男に鏡を出され、自分の姿に叫ぶ姿は自分を見ている様でした。又この作品は、人間の本性(アンソニーが実は自分も見せ物にしていた所等)が上手く出ていると思います。デビット・リンチ最高です。 【伊藤】さん 10点(2003-03-28 05:11:36) |
50.三輪明宏さんがNHKの番組でこんなことを言っていた。「自分は若い頃、容姿が女性のように美しすぎたため、女だとか化け物だとか、いろいろな罵詈雑言を浴びせられ、差別された。だから自分はもの凄く容姿の醜い人間の気持ちがわかる。…容姿や性別、国籍、年齢、などでヒトを判断するから差別が生まれる。ヒトを心や魂で判断すれば、そのような卑猥な差別はなくなる。こういうことを世界でやれば、差別はなくなると思う。」とても感慨深いコメントだと思います。自分は映画をいろいろと見ていて思うのですが、人間の判断基準なんて、限られた集団、例えば村だとか組織だとか、によってそれぞれ違うし、そういうことが差別だとか争いだとかの原因になっていると思います。とても内輪なことでいろいろなことが決め付けられがちです。今はグローバル化していますが、いまだに人種差別はあるし、宗教の摩擦もあります。アメリカとイラクの戦争もこういうことではないでしょうか。こういう争いがなくなるためには、坂本龍馬のように、ヒトとヒトの間に入って、もっと広い視野を見せることができる人物が必要だと思います。そうです、よく考えればつまらないことで意地を張ることはよくあることですし、そんなことをしているなら、今やるべきことにお互い協力して取り組んだ方がずっといいはずです。ブッシュさんとフセインさんにも当てはまると思います。ちょっとしたつまらない意地の張り合いなのです。フセインさんが意地を張りすぎているし、ブッシュさんをそれに本気でかかってしまっています。映画の中の医者はそういう意味でよくがんばった人物だと思います。逆に、老子が言ったように、一生小さな村を出ることなく内輪に生きた方が差別など生まれないのかも知れません。この意見は鋭い所を突いていると思います。つまり動物のようにある程度の集団を出ることなくそこで一生を終えるということです。これは前時代の生活に戻るということですが、今石油がなくなる騒ぎをしていたりしていて、資源の枯渇、または環境汚染が進むことで地球に住めなくなるかもしれなく、その後人類は火星に手を伸ばすのかもしれませんが、老子の言うような質素な前時代的な生活を送ることが実は賢いのかもしれないです。映画「マトリックス」曰く、『人間は地球に感染したウィルスだ』、これが結論でしょうか…。 |
49.忘れもしない、子どものころ家族で初めて劇場まで足を運んで見た映画がこれでした。そして最初で最後でした。中学生だった私は理不尽さと差別への怒り、悲しみで胸がいっぱいになったことと、予想以上に暗い映画だったため帰り道家族で無口になってしまい、しまいには母の具合が悪くなってしまったことを覚えています。(たぶんそれに懲りて家族で映画館には行かなくなったのだろう・・・)今もう一度見たいか、と聞かれたらビデオを借りてまでは遠慮・・・でもテレビなら見てみたいかも。 【いかみみ】さん 6点(2003-02-26 08:55:49) |
48.最初はシルエットだけでごまかすのかしら?と思ったら、おお・・・すごいメイク。なんてびっくりしてたら、聖書を暗唱するシーンでドボドボ泣いてしまいました。最期のほうはみんなが悪人に見えてきてしまいました。 |
47.まずはこれがリンチ作品だとかの以前に実際にあったことだったと言うことに同情する。この映画を見れば我々「普通の人間」の心がどれだけ汚いかが理解できる。監督はこの「普通の人間」の汚さを上手く描写している。アルコール依存症の見世物興行師の多少ブルブル震えた様な上手い演技。興行師はエレファントマンを強引に働かせながらも、どこかで彼の醜い姿の「悲惨さ」に疲れ、見に来る一般大衆の「汚い好奇心」に飽きれ、そしてそれで「金商売」をする汚い自分自身に嫌悪を感じて酒を飲み続けている・・・そんな哀しい世界観も読み取れる。「奇形は不気味」だとする映像表現、音楽も前提にあり、エレファントマンを前にして驚く人達の描写も興味深い。イジメ描写がとにかく凄くって、これが映画だと思うとおもわず笑ってしまったシーンもある。終始に、とことん惨く絶望的な世界観の中、エレファントマンが神について語る純粋さは感動を与える。この映画は、どこか日本人発想的な哀しさを感じる。エレファントマン以外の登場人物に視点を映して考えてみると「差別はしてはいけない」、「見世物はいけない」と言われている世間で、人間の持つ基本的な「差別心」、未知に対する「好奇心」、「金欲」をリンチ作品が見せつけて問い掛けている作品だとも考えられる。 【2003】さん 8点(2003-01-04 12:04:51) |
46.ジョンメリックが美しい心をもっているからこんなに悲しいんですね。「僕は人間だ。」という叫びに胸が張り裂けそうになった。 【Asann】さん 9点(2002-12-17 16:56:55) |
45.悲しすぎて二度と観たくない作品だったのでストーリーあまり覚えていません。 |
44.まあなんというか主人公がかわいそうなだけの映画と言ってしまえばそれまでだが、個人的にはもっと差別色や虐待といったものを入れてかわいそうぶりを増加させたらもっと良い映画になったのではないかと・・・もっと人を同情させる様なシチュエーションでも良かった。 【恥部@研】さん 6点(2002-12-06 17:43:18) |
43.差別という問題は解決方法が無い。差別しないという時点で差別だし…。映画だから見られるが、現実なら退いてしまうかも。 【ヌリ】さん 6点(2002-11-17 10:49:38) |