1.キン・フーは大好きな監督だ。
メチャクチャ面白いし飛び抜けてる(俳優のブッ飛び具合が)。
「大酔侠」はそんなキン・フーの最初の傑作だと思うし、俺が一番好きな作品だ。
後年の「迎春閣之風波」や「忠烈図」「侠女」に比べるとまだまだ完成されていない部分も多いが、それでも個性豊かで魅力的な登場人物、ユーモア&ヴァイオレンス、迫力満点の大立ち回りと既にキン・フー映画の醍醐味が詰め込まれているぜ。
まあ、俺が一番好きだと言う理由はやはり“女剣士”の一言に限るね。
冒頭のド派手なスタートダッシュから一転、雷鳴と共に登場する旅の剣士。“最初”の主人公だ。
この後「取って置き」のキャラクターが出てくるが、ソイツのやり取りはもう最高。
寡黙で男勝り、気丈に振舞うもピンチの時は女らしい一面も覗かせる・・・強い女性は万国共通で美しい。
一見すると普通の顔立ちなんだが、女の一面を覗かせる時、そして戦っている時の彼女はカッコイイし美しい。
傷を負った時は不覚にもドキッとしてしまった(キン・フーなのに)。
キン・フー映画の女って愛嬌より度胸・華より青龍刀・色気皆無(褒め言葉)の女傑キャラしかいないのかと思っていたが、そういう意味でも彼女は大変貴重なキャラだ。
ペイペイに魅せられた野郎共は「侠女」も必見だ。あの作品の彼女はとにかく素晴らしい。