8.作曲Jドルリュ-の音楽が素晴らしい。弦楽のみで構成されるオープニングテーマは短いながら非常に印象的、ジュリアのテーマは深い感動を呼ぶテーマ曲で映画の主題曲とエンディング曲となっている。パリのリリアンのワルツ調はヨーロッパの当時の雰囲気を伝えている。70年代ドルリューの中でも屈指の名作と思います。 |
7.緊迫感が後半から半端ではなかったです、ジェーン・フォンダの涙が自然で受け入れることができました。友人の壮絶な生き方を劇作家が真剣に受け止めているのが胸にしみました。 【HRM36】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2010-03-18 12:00:22) (良:1票) |
6.学生のころ以来、観たのは2度目です。その後数限りなく映画を観ましたが、この作品に似たものを思い出せません。映画の中ではほとんど何も説明していないのに、1本の映画として完成しているところがすごいと思います。人間関係も、時代背景も、お話の結末すら、明確に説明するシーンもセリフもないのに、何なんでしょう、この緊張感は。普通なら、ここまで説明不足なら「意味不明な映画」で片付けてしまいそうなものなのに、観終わってもそんな印象は全くありません。計算しつくされてるとしか思えない。カフェでの再会シーンのレッドグレーヴが、とても強い視線で、終始何かを語りかけているような表情を浮かべているところは、彼女の感情や状況を具体的に何も想像できないのに、揺さぶられるような感動を覚えます。 【かねたたき】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2008-02-22 19:52:12) |
5.途中まで、メリルどこで出てるの? これちょっと同性愛系?なんて思っていた私、なんてバカなんでしょう。反ナチ運動家に捧げる女の友情、静かにしかしきっちりとこちらに訴えてくれました、一部は実話なのでしょうね。列車内のシーンはバクバクし続け、カフェの二人には胸が詰まりっぱなし、子供の名前のシーンはジェーンの私生活とダブってやっぱり泣かされました。観終わっても涙がなかなか止まらなかった。レンタルなくて諦めていました、サンTVさん放映ありがとうございます。ジェーンファンの私だけど、この77年オスカーは難しいわ(バンクロフト、マクレーン、メイソン、受賞がアニーのキートンさんやて)、凄い、仕方ない。 【かーすけ】さん 9点(2004-04-03 22:22:54) |
4. フレッド・ジンネマンは70年代に本作と「ジャッカルの日」の僅か2本しか撮らなかったが、2本とも傑出したクオリティだった。女流劇作家リリアン・ヘルマンの回想録が本作の原作だが、全てが史実ではない。ドキュメンタリー・タッチではあってもドキュメントそのものではないのだから映画的アレンジは当然である。殊に列車内でのサスペンスの見事さは娯楽のツボを外さない名匠ジンネマンの面目躍如たるモノがある。ベルリンでのジュリアとの再会も、そこに至るまでのタメが利いているので静かな描写の中にも悲痛なムードが漂い正に圧倒的。「マルタの鷹」等の原作者ダシール・ハメットに扮したジェースン・ロバーズ、ジュリアに扮したヴァネッサ・レッドグレーブが共にオスカーを受賞しているが、彼らの名演技を巧みに引き出したジンネマンの衰えぬ名伯楽ぶりに深く敬意を表し…9点進呈。 【へちょちょ】さん 9点(2003-10-04 03:59:19) |
3.すばらしい。本当にすばらしい。このレビューを書き忘れていたのは本当に不覚でした。バネッサ・レッドグレイブの素晴らしさはもちろんですが、私はジェーン・フォンダがすごくよかったと思う。観た当時、何かいつもと全然違ーう、と思いました。女性の友情を描いたいい脚本てそうそうないから、熱の入り方も違ったのではないでしょうか。いや、でもいかにもな「熱演」ではなく、むしろ淡々としてましたよね。二人が邂逅する場面の、独特の緊張感が忘れられません。実話であり、サスペンスでもあり、しかもこの時代の一側面を的確に切り取っています。問題提起とエンタテイメントと重厚さが入り混じっている点では、最高峰の1つと言えるのではないでしょうか。 【おばちゃん】さん 9点(2003-08-22 22:35:59) (良:1票) |
2.名画座で何度も観ました。テレビで放映されたとき、小さい画面から濃厚な「映画の香り」が流れ、「本物」を実感しました。ジェーンは娘に「ヴァネッサ」と令名した記憶があります。本当にヴァネッサ・レッドグレーブを尊敬していたんですね。因みに、「ネル」のナターシャ・リチャードソン、「パトリオット」のジュエル(ジョエル?)・リチャードソンはヴァネッサ・レッドグレーブの娘です。不思議な光を放つ目が母親ソックリで、美しい姉妹です。 【レクター博士】さん 9点(2002-06-09 01:17:03) (良:1票) |
1.友人ジュリアの遺体に添えられたメイル、ドイツへの緊迫した旅行、勇気への賛同、善を成そうとする者への加害、抑制されたしかし確固たる主張。歴史の尊重と青春の苦悩。成功への不安と友情。落ち着いた、しかし、緊迫した作品。シドニー・ルメット監督に相応しい、精巧な作品。必見と思う。 |