9.アメリカ映画にはないこの雰囲気が物凄く好きです。わずか80分という短い時間があっという間に終わってしまったと思えるぐらい面白かったです。あの女優さん、作品の中では最後は嫌な奴だなあと本来なら思える筈が何故か憎めない。私好みの女性だからかもしれません。それにしてもラストは本当に切ない終わり方!フランス映画ならではの終わり方!サスペンス映画としても見所満載で何度も観たくなる不思議な作品です。マイケル・ナイマンの音楽も凄く好きです。 【青観】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2005-07-10 22:53:39) (良:1票) |
8.「髪結いの亭主」に並ぶ、ルコントの偏狂的恋愛映画。片思いは究極の恋だって言うけど、それはまったくその通りです。だって「恋」とは自己意識そのものなんだから。「彼は深くそして熱烈に恋している、これは明らかだ。それなのに、彼は最初の日からもう彼の恋愛を追憶する状態にある。つまり、彼の恋愛関係はすでにまったく終わっているのである。」これはキルケゴールの言葉だけど、まさに恋愛の本質をついているよね。 この映画もそういった恋愛の本質にかなり肉薄しているように思う。良い作品っていうのは、観終わった後に自分に対して問いかけができるもの。ある批評家が、作品とは社会構造の「結果」というよりも、何かを論じたいという気持ちの「原因」であることが重要だと言っているが、僕にとっても映画とは、技術論よりも方法論が優先するべきもののように感じる。この映画の狂おしさは、方法論的に僕の情念を切迫し、語りえない恋愛の本質について、僕に語らせようとするのだ。まぁそこまで強迫的になる必要はないけれど、僕らの情念に響いたことを如何に味わうことができるか、そしてそこからPersonal Issueを超えて、如何に想いを馳せることができるか、本来的な意味において、それこそが作品の価値というものだと思うのである。 |
7.冒頭、若い女性の死体のシーンからしてミステリアスな雰囲気を漂わし、カメラと音楽の使い方も抜群に上手く物語りの展開も申し分ない。つまり監督ルコントの、センスの良さと演出の妙をつくづく感じさせてくれる作品だった。 物語りは、サスペンスを絡めつつも“ゾッ”とするような男と女の一途な恋を描いており、最後にどんなドンデン返しが用意されているのか目が離せない雰囲気を持っている。そんな中、主人公イール氏の人物描写がいやらしい程上手く、見ての通り几帳面だがちょっぴり変態さん。その一方で、滑稽なまでの純愛の持ち主は孤独と哀愁をもしっかり漂わせていた。ルコント監督の代表作にして、切ないラブ・サスペンスの傑作です。 【光りやまねこ】さん 9点(2003-06-22 20:11:50) (良:1票) |
6.私は、この映画を見てルコントの2通りの表現方法に気づきました。色と境界線を用いた方法。赤と青、窓ガラスについてなんだけど、他に気づいた方います?映画を見るとき(だいたいのハリウッドもの以外)は、結構こうゆうのに意味を持たせて内容を知るのに重要だったりする。 【Good】さん 9点(2003-04-07 03:13:19) |
5.切ない!でも今ならストーカーじゃないか?あれは。とにかく泣けた。大好きな映画だ。 【あいうえお】さん 9点(2002-12-10 19:15:27) |
4.これはルコントの映画の中でもとても好きな作品です。ちなみに、使われているのはブラームスの『ピアノ四重奏第一番』より、4楽章です。この曲が使われているのはクラシックファンとしても嬉しいです。 【さくら】さん 9点(2002-11-23 18:37:40) |
3.女って残酷な生き物だなあとこの映画を見てつくづく思う。もう女なんて好きになるものかー!とか言いつつ次の日には忘れてしまう。男の悲しい性である。ところでこの映画の製作者は、ブラームスに相当思い入れがあるようだ。随所で使われているピアノ五重奏曲がそれを物語っている。 |
2.観終わった後も波紋のように、切なさが押し寄せてきます。愛って哀しい。。。 【まめまめ】さん 9点(2002-04-26 22:34:34) |
【さっち】さん 9点(2001-11-12 21:00:32) |