8.リンチの映画を観る時は「理解しようとせずに感じる」ことを常にしていますが、どうしても理解しようとしてしまいます。ただ引き込まれるのは確かであって、その引き込まれる感覚にハマってしまいます。 この作品では主人公だと思っていた男が入れ替わるところから恐らく時間と空間が歪んでいます。妻をばらばらにしてしまう辺りや、ピートの記憶をなくしているあの一夜などはっきりしていない部分はありますが、多分あの入れ替わりがポイントなんじゃないかなぁ。ただ何のポイントかも分からない笑 あの二人は当然表裏一体です。あの女性も表裏一体で、それはラストあたりの写真で二人いたのが一人になっている事からもわかります。そのへんがテーマなのかなーとか思ったり思わなかったり。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-09-12 11:16:52) (良:1票) |
7.いかがわしい映画。 オモロイ映画ですよ、これは…。 【トト】さん [映画館(字幕)] 9点(2005-04-27 02:11:28) |
6.内面と現実の境界、それは人と世界の境界でもある。人は世界を構築する毎に必然的に人と世界の境界たる壁をも同時に構築してきた。しかし、今の時代<無精神の時代>、気がつけば壁は消失し、人は世界という波に無防備に侵食されつつある。つまり、内面と現実の境界が消失して侵食されたのは人の心的世界であり、これが内面の喪失と呼ばれる現代的な主体の変容なのである。侵食された人の心はその少ない領域の中で末期の悲鳴を上げるだろう。そこに立ちのぼるのが現代的な妄想であるのだ。リンチは映画がそんな人(作家)の妄想そのものが作り上げる世界であること、そのことを明確に主張しているように思える。妄想から浮かび上がる人間的なリアリティという面においては、最新作の「マルホランド・ドライブ」に譲るが、本作「ロスト・ハイウェイ」は、ひたすら人間理性の森の中で道を見失った主人公の姿を追うことにより、追い詰められた狂気の静謐さを見事に描いていく。「ロスト・ハイウェイ」という場所、そこが妄想の源泉であり、同時にそれは現実/世界を超え出でる「力への意志」という失われた原初的思念の新たな発現なのかもしれない。 |
5.ストーリー云々はもうあきらめるとして、とにかく何か得体の知れないものを全身で体感してしまったことは確かだ。 【ラーション】さん 9点(2004-05-08 19:19:22) |
4.リンチな世界に、ボウイ、マンソン。この辺のなんというか現代的な感覚、最近の若い映像作家よりも断然クール。音楽、特に歌には流行がつきもの、この映画も10年後にはダサく感じるのかもしれない。まあとりあえず現時点では非常にスタイリッシュ。そして少なくともこの世界観は時代が変わっても絶対である。 【ドレミダーン】さん 9点(2004-01-22 19:38:28) |
3.冒頭でプルマン演じる主人公フレッドに「事実をそのまま記憶したくない」というセリフがありますが、リンチ監督が追いかけているテーマがここにあるような気がします。 辻褄を合わせるには時間が不可逆である認識が邪魔だったり、存在という概念を疑わなければならなかったりする。普通なら当たり前のように順番に並んでいるはずの出来事が、リンチフィルターを通ると自由に繋ぎ直されてしまう。辻褄が合わないということは原則的に許されないことのはず。しかしこの映画はそれを壊すことで主人公の倒錯に血肉を与えた。観客は彼がいる狂った世界に引きずり込まれる。感覚に直に触れてくる、いたずらで甘美な映像の渦に飲み込まれてみよう。 【337】さん 9点(2003-11-29 04:51:52) |
2.ブルーベルベットもイレイザーヘッドもいいけど、リンチのなかではこれが一番好きだ。 【あつし】さん 9点(2003-03-21 02:49:11) |
1.OPの画とデビッドボウイに9点。「アタックザガスステーション」のOPはこれのパクリだと思う。オッサンと電話で喋るシーンが印象的でした。サントラも好き。 【venom】さん 9点(2003-01-15 02:11:31) |