2.これはハマってしまいました。面白い!「よくぞこんな面白い映画作ったな」というよりは、「こういう映画を作ったら実は面白い、ということによくぞ気づいたな」と感心してしまいます。登場人物が役者と思えない。演技と思えない。その辺の人の会話をコッソリそのまま撮ってきたみたいな演出です。主人公の妊婦役にコン・リー、その彼女もここでは、口をポカンと開け、ガニマタでドタドタ歩く、その着膨れ姿、まるでドラえもんみたい(「田舎の人間をバカにしとんのかー」とお叱りの声もあるかもしれませんが)。さて、亭主の金的にナイスな蹴りを入れた村長を詫びさせるため、奔走する主人公。と言っても奔走という程のものではなく、話がこじれる度に、都会へと足を運び(このシーンのバックには懐かしさ溢れる音楽が)、都会へ行ったら行ったで、ちょっと不安になり、義妹としっかり手を握り合っている。この繰り返し。こういう構成をロンド形式と言うのでしょうか(?)。で最後に思わぬ展開を見せ、大団円、と思いきや、それまでの心地よさに待ったをかけるような、ハッとするラスト。一本とられました。