60.まさに「陽気な地獄へようこそ!」という感じですね。リオの空港では給料遅配に怒った現地警官たちが「地獄へようこそ」と描いたサインボードを掲示したそうですが、ここはぜひ“Welcome to City of God !”とシャレてほしかったところですね。 たしかに自分は今までいろいろ映画を観てきましたが、これはその中で五本の指に入る衝撃作でした。まるで『ロック・ストック(以下略)』のような軽妙かつスタイリッシュな語り口なんですが、その内容ときたらもう凄まじいの一語です。だいたいからして、こんなに子供が大量に殺される映画は他には探してもないんじゃないでしょうか。この徹頭徹尾血なまぐさい物語が、からからに乾いたユーモアでストーリーテリングされるんですから、そりゃ衝撃を受けますよ。本作がどれだけ世界を驚愕させたかは、全編ポルトガル語なのにアカデミー賞では外国語映画賞ではなく監督賞や撮影賞など普通の部門でノミネートされたことでも判ります。フェルナンド・メイレレスはこれですっかりブラジルを代表する映画作家となり、リオ五輪の開会式の監督を任されるまでになっています。 まあこの映画を観てつくづく感じるのは、ブラジルじゃギャングより警官の方がはるかに怖いということです。そしてリオで五輪を開催するなんてよくできたなと思いますよ、映画のストーリー自体は過去の話といってもリオのスラムの現状はどうも大差ないみたいですから。これを書いている時点では五輪は終了していないんですが、どうかこれ以上何事もなく閉会式を迎えることを切に願う次第です。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2016-08-20 21:10:01) |
59.全編にわたって衝撃的な作品ですが、とりわけ印象的なのがオーラスの子どもたちの会話。それぞれ銃を持ち、軽い調子で「○○を殺そう」などと言い合う中で、「この中で字を書けるヤツは?」「俺だ」「ウソつけ」なんていうやりとりもありました。これが、「神の街」の現状を象徴しているのでしょう。こういうセリフを最後に持ってくる脚本の力に、感服せざるを得ません。 【眉山】さん [インターネット(字幕)] 9点(2014-08-08 02:51:06) |
【黒ネコ】さん [DVD(吹替)] 9点(2013-10-13 19:34:07) |
【Malandro】さん [DVD(字幕)] 9点(2011-08-27 00:19:24) (笑:1票) |
56.明確かつ重厚なテーマを扱っていながらも全編通して軽い雰囲気で話が進み決して押しつけがましくなく、それでていてエンターテインメトとしても十分な出来となってる素晴らしい映画です。スラムの住人が殺し合いまくる映画とか聞いて観たので期待以上でした。いや確かにスラムの住人が殺し合いまくる映画に違いはないんですが。脚本がまた上手いですね。内容もそうなんですが観客をぐっと映画の世界に引き込ませる組み立て方が実に巧妙で面白い。カメラワークもお見事です。1シーンを、複数の登場人物の人生をなぞりながら色んな角度から軽快に描いてるのが面白いです。 【ケ66軍曹】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-09-10 06:59:18) |
55.久しぶりにインパクトあるの見ました。 評価高いのは伊達じゃないかな。 次作が楽しみです。 |
54.とにかくスタイリッシュでセンスが良い。陰鬱さもなく、ストーリー展開も面白いので長丁場も退屈させず、のめりこまされます。この映画を面白い、カッコいいと思ってしまってはいけないのかもしれないが、それは監督の凄まじい手腕のせいだ。 ブラジルにはあんな恐ろしい部分もあるのだと、冷静にリアルなことと考えるとなんとも 複雑な気分になります。この監督でコメディとかが見てみたいですね。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-05-05 17:38:53) |
53.スラム街の空気感、躍動感が圧倒的。凄い映像センス。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-04-04 13:29:18) |
52.妻投稿■ブラジル人はともかく日本人はなぜこの映画に戦慄するのだろうか。それは日本人が社会の大前提として一番最初に教わることが「人を殺してはならない」「人命は何よりも重い」だからだろう。だから日本人はその前提から外れる事がテレビのニュースでやっていたり身の回りで起こったりするととても怒る。■大切な人が死ぬと悲しいからその反応は当たり前だ。でも人命尊重という大前提は本当に正しいのだろうか。考えてみれば、たとえば私個人が死ななければならない理由など、世の中にはいくらでも転がっている。所謂日本の「世の中に殺された」と言われる人々も、「人命尊重という大前提が社会に存在している」=「社会倫理に従っていれば自分たちの命は尊重される」という前提という名の虚構に騙されたような気がする。■この映画には日本社会にある「命の虚構」というヴェールのない剥き出しの人間界が描かれている。要は「生きたいか、生きたくないか」。だから登場人物たちも自分たちの命に対する自己完結性が極めて高い。命の自己完結能力が高い人ってイキイキしてるし、スタイリッシュ。「命は大切ですよ~」という社会でやりがちな、特定の人たちに「てめーは命は大切じゃねー」という集団いじめもやらないですよね。■私もこんなスラムも麻薬でいかれたゾンビギャングも嫌です。でも同じように「こんなところに住みたくない」という日本人がそれでもこの映画に惹かれるのは、「命の大切さ」という虚構をはねのけてまで「生命の自己完結能力」を生で見せるというこの映画のコンセプトだと思います。 【はち-ご=】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2008-03-11 08:53:21) |
51.映像センスが最高!!最初の鶏のシーンから、引きつけられてしまいました。 テンポも良いし、話の構成も良く出来てると思います。文句なし!! ただ登場人物の見分けが出来なくて、何度か巻き戻してしまいました。 それにしても、実話に基いてるというのもビックリだし、 登場する子供たちのほとんどが実際にスラムで生活しているってのもビックリ。 なんとなく感じるリアリティさは、その辺にあるのかもしれない。 リオといえばカーニバルのイメージぐらいしかなかったから、 スラムの子供たちがあんな日常を送っているとは思いもしませんでした。 60年代後半~70年代が舞台らしいけど、今の子供たちはどんな暮らしをしてるんだろ? 【☆きなこ☆】さん [地上波(字幕)] 9点(2008-02-28 22:40:50) |
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50.スピード感、衝撃感、カメラワーク、今までにはなかった映画。二度三度と観たい作品じゃないけど、一度観れば忘れられない映画になること間違いなし。 【しー】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-08-22 15:25:53) |
49.凄い映画だ。これだけ過激な内容なのに、娯楽作としてきっちり作られているところが凄い。ストーリーテリングの巧さだろう。絶対にブラジルには行きたくないが、映画はとんでもない傑作。 【フライボーイ】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-08-21 15:34:01) |
48.これまで観てきたどんなギャングものよりリアルで怖かった。 子供が銃をもって笑っている姿は本当にゾッとする。残酷なことをしているのにそれを否定できないものがある。環境が生き方や倫理観を支配している。 そして余談だが、サッカーブラジル代表が強いのもなんとなく分かった気がする。 「ハングリーになれ、チャンスは二度と巡ってこない」今の日本人には無理だなぁ。 【MIUMAX】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-08-02 23:35:31) |
【STEVE-O】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-07-10 09:13:02) |
46.リアルすぎて、ひたすらショックを受けます。 大勢の子供が当たり前のように銃を持ち、殺人、強盗などの犯罪を平気でします。 悪党が悪党に殺され、時には味方に殺され・・・悪事をしたものは死に、平凡な未来を思ったものだけが生き残り、将来を手にするというメッセージがありました。 シナリオや、アクションもすごく練りこんであっていい作品だと思います。 【SAKURA】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-03-21 00:35:26) |
45.スラム・抗争・ギャング・ピストルオペラ・値下がり続ける命の価値…って嫌いな要素テンコ盛りなのに、こりゃやられた。面白過ぎ。実話なんだったらなおの事、正しく事実は小説よりナントカという奴か。展開の巧さもサル事ながら、呑気なボサノバミュージックや汗臭いソウルが何とも南米南米としたカンジで特にイイ。問題作なんだろうけど、重さや説教臭さがなく淡々としてて、そのくせ嫌味なクールさもナルシズムもない。何なんだこりゃ?ラスト10分のテンションなんて筆舌に尽くし難い。 後、この作品、映画史上で最も子役が頑張っている作品と、思いました。 【aksweet】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-01-13 08:51:35) |
44.実話かよ。すごいねー。こんな街があるなんて。 【ベルガー】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-11-10 15:51:11) |
43.この映画のファベーラも、”ナイロビ”のアフリカのスラムもそうなのだが、わたしはこの監督の撮る映像のスラムが非常にまぶしい!最高だ!わたしは危ない国、危険な場所、スラムフリークで、はじめての体験が、”マニラ”のスラム。映画で、映像で絶対表現できないのは、その想像を絶するとんでもない”悪臭”である!世界中の巨大スラムと、アリの巣の超貧民街、そういった街のすべての光景、そのものが、”映画を鑑賞する能力のある人類たち”にとっては、驚異の映像だ。その映像に追い討ちをかけるような、真実とほぼ同義語とも思える、なすばらしい演出、演技、ショック、ハナシ! なんじゃこりゃ!副題を付けるならまさに、”野生動物の楽園リオ”。今一度、みなさんに確認します。”これは現実ではない!映画なんですよおおおおおおーーーだ!!!”追加!あっつ、そうだ。これを観て”ゴッドファーザー”のマフィア達が遠く霞んだ。 【男ザンパノ】さん [映画館(字幕)] 9点(2006-09-02 00:28:34) |
42.コレは凄い衝撃的な作品でした。映画としての作り込みも上手いのですが、何よりこの映画で語られている話が非日常を扱うフィクションなのではなく、日常を映し出したノン・フィクション(勿論映画自体は作りものですが)なのだという事実に驚愕します。日本でも近年は凶悪犯罪が多発しているとメディアは報じていますが、この連中の世界に比べたら何たる平和・楽園なのだろうと感じずにはいられません。それにしても、いくら貧しさが生んだ社会だとは言え、あそこまで暴力的・感情的な社会が構築されるのは、我々日本人の感覚では理解し得ない持って生まれた国民性(パーソナリティ)の違いってものがあるんでしょうか?とにかく、子供相手にも容赦なく発砲する辺りなんか、先進国では到底作りえない、如何にもブラジル的な生々しい映画だったと思います。 |
41.群像劇、犯罪物、エンターテイメントと、どのジャンルにおいてもかなりの傑作。実話を、エンターテイメントとして作ることにより、作品としての面白さ、実話としての衝撃度ともに最高のものに仕上がっていて、見やすい映画になっている。それゆえ、世界の現状を多くの人に知らしめることに成功している。カメラワーク、脚本、音楽それぞれが秀逸なできで、犯罪群像エンターテイメントとして、「ロック、ストック&トゥースモーキングバレルズ」以上の作品。 【ジャザガダ~ン】さん [地上波(字幕)] 9点(2005-11-03 19:02:30) |