2.この「武蔵」だけは稲垣浩に譲れない。
内田吐夢の「宮本武蔵」は眼が血走るような殺気と色合いに満ちている。
たった1人で吉岡一門総勢73人と戦う状況に追い込まれる武蔵。
でしゃばる小次郎など引っかかる演出も多いが、武蔵の凄まじい殺陣を見ればそんなものはどうでも良くなる。
一人、また一人吉岡一門を斬っていき、やがてラストの壮絶な決闘へと戦いはエスカレートしていく。
万全の体制を期す一門だが、既に武蔵は山ので待ち伏せ、一門打倒の策を練り上げる。
策といっても、武蔵も生きるか死ぬかの命懸けの策。
武蔵の策は常に死中に活あるのみ・・・!
名乗り挙げるやいなや猛スピードで一門に斬りかかる迫力!
戦に卑怯もクソもあるか、戦場にいるなら問答無用で斬り捨てるのみ!
泥まみれの死闘は圧巻だ。