1.西部を目指すモルモン教徒の幌馬車の一行と、ひょんなことから彼らを先導することになった二人の若者。芸人一座が加わったり、先住民に出くわしたり、幌馬車が横転しかねない難所があったりと、その行程にはさまざまな事件が起こるのですが、中でも一番のモンダイは、逃亡中の強盗一味が何食わぬ顔で一行に加わっていること。やがて強盗一味は正体を明らかにし・・・と言う訳で、短い映画ですが、ユーモアあり、サスペンスあり、クライマックスの凝縮されたガンファイトも、派手ではないけど、なかなかに鮮烈。と言う訳で、非常に楽しめる作品です。主題歌の歌詞なんかを見てると、この映画における西部への旅が、終わりなき人生の旅路そのものを表しているようです。長い砂漠の旅においては、水が不足し困窮したりもするのですが、ついに川を見つけたとき、喜びに沸いた幌馬車たちが川へと殺到する。このシーンがとても印象的なのは、冒頭のタイトルの背景でも彼らが川を渡るシーンがあるから。単なる「川」、ではあっても、状況によっては感慨が、見る目が、大きく異なってくる。映画の中で何度も「川」が登場するのが象徴的でした。