1.おそらく一級の素材だと思うのですが、ものすごく安っぽい。戦場に出ること自体が初めてのはずの老いた登場人物たちが、なぜか余裕をかまして小賢しいジョークを連発するばかり。そこに若干の悲劇をまぶして一丁上がり、という感じです。もっとハリウッドお得意の盛大な脚色をして、追いつ追われつ、取り戻せるか燃やされるかという緊張感のあるドラマを見たかった気がします。
それと、幸か不幸か軍隊が身近ではない日本人の感覚かもしれませんが、民間の学者や芸術家や評論家に過ぎない面々が、次の瞬間には当たり前のような顔をして軍服を着て登場するあたり、すごく違和感があります。そこに葛藤はなかったのかと。