2.いい加減、この監督に巨匠だの名監督だの呼称するのは止めにして欲しい。あんなにたっぷり金と時間を掛けても、この程度のものしか作れないで、なにが巨匠なのか。エンターテイメントとはかけ離れた作風彼に、なぜ原作ヒット小説等の大作ばかり撮れるのか。この人の周囲に一体どういう政治作用が取巻いてるのか?とても不思議。のっけから、武侠映画と見紛うばかりのワイヤーワーク&スローモーションの多用。スローのカット割だらけでイラついてくる。「エンタテイメント」どころか「アクション」を理解していない。カムイの内面が描かれてないというレビューも多いが、全ては脚本&演出の為だと思う。主役はかなり頑張っているし、小林薫も良かった。他の役者達が良くないのは、力量が無いのではなく、キャスティングや演出の悪さだろう。
伊藤英明はもっと良くなれたと思うし、イーキンチェンや隆大介の使い方、あれは何?
最も酷いのが佐藤浩市&その妻(愛妾?)。ワンカットでシーンにインパクトが必要な役どころのはずだが、彼は元来その種のオーラを発するタイプの俳優じゃないと思う。あの使い古された安っぽい狂気・エキセントリックな女の微笑といい、質の悪いTVドラマを見ているようで「監督、マジにやってるの?これ」と失笑。断じて役者のせいじゃない。CGも稚拙なうえに、多用してるので画面がかなりうるさい。ロケとセットに金をかけて、バックの画調を明るく美しく見せたことだけが映画のこの救いか。俳優も良い若手が少しづつ育ってるし、若い観客も劇場に足を運ぶようになって久しい。大金かけて、こんな駄作しか作れない巨匠には早く退散頂きたい。
日本映画界も、もうそろそ才能ある若手を発掘・育成することに本気で取り組んで欲しい。
松ケンの頑張りと景観の良さに点数を献上。