1.うーん、確かにジャンルがよくわからない感じは面白いかもしれません。社会派映画なのか、サバイバルアクションを見せたいのか、宗教映画なのか、はたまた実はコメディなのか、ラストは西部劇風に締めたかったのか、それも常に各ジャンルから微妙にズレているようなところがあります。どこに連れて行かれるかわからない先の読めなさが魅力ではありますが、逆に言えばどのジャンルの要素も中途半端なまま満足に味わえずに終わってしまいます。83分という短さでなければ途中で投げ出したくなるかもしれません。母乳を飲むシーンとかはさすがにウケ狙いじゃないかという気がします(笑)。設定の割に政治的要素が希薄なのですが、まあこれを見て米軍に良い印象は抱かないと思いますので一応テーマは反米なんでしょうか。台詞がないのはいいんですが主人公が何を考えているのかよくわからないのは困りますね。あのフラッシュバックは一応主人公の記憶を表しているんでしょうか。全体として無意味な空虚さを描くのが目的にしては意味を読み取れる要素が多すぎますし、逆に意味を真面目に考えるにはドラマ性や構成が緩すぎます。