2.ああ、シャーリーズ・セロンもこの業界にデビューしたての頃はこういう役割を期待されていたのだね。モデル上がりのスタイルに金髪ですから、まあ順当というかベタというか。ところが”可愛い子ちゃん”キャラで収まろうなどとは彼女全然考えてなかったわけで。後に眉なし小太りの殺人犯になったり、丸刈り頭のギャング団の隊長として砂漠をタンカートレーラーで突っ走ろうとはこの頃誰が想像したでありましょうか。つくづく感無量の思いでワタシはこの映画を、というかセロンを観賞したのでした。
で、セロンと薄気味悪さ満点の殺し屋スペイダーの二人に引っ張られて最後まで観ましたが、話はどうもとっ散らかりっぱなしでうまいこと収束できていない感じです。各々のドラマをもっと丁寧に描いてくれたら、それぞれのストーリーが活きて来て、収斂してゆく様もぎゅっと締まったのでは、と思うのですが。つまらんギャグを入れる暇があったら他に描くべきことがあったはず。巧い収束劇はもっと脚本が良いですよ。人物が何人出ようと、個性が炸裂しているものです。