1.「男はつらいよ」シリーズの中で、影の薄いマドンナベスト3は「寅次郎頑張れ!」の藤村志保、「春の夢」の香川京子、そしてこの作品の真野響子だと個人的に思ってます。(作品・女優としての評価とは全く別です)この三作品において彼女たちに共通して言えるのは、人間としての性格が殆ど与えられていない事。あるいは脇にもっと強烈なキャラクターが控えてたとか。真野さんは淡白でアクのないおキレイな女優さんなので、ごくごく淑やかな女性という設定になってしまったのかと思うんですが、でもそれだけじゃねえ・・・。寅さんとのやり取りもイマイチ弾けないし。マドンナの陰影が濃ゆければ濃ゆい程、作品自体の出来も必然的にUPするっていうのは、シリーズ全作品を通しての法則だったと思います。でもまあ、この頃の寅さんはまだ気力充実、元気一杯で観ているだけで楽しいから良しとしましょう。