6.棺の中だけじゃ絶対画面が単調になるでしょうと侮っていたのですが、なかなかこんな狭い空間の中でも色んな画が撮れるもんですね。ライターのオレンジの炎、携帯の青い画面の光、緑のケミカルライト、懐中伝統の黄色と赤の光、同じ空間でも照らす光の変化で映像の調子が変化していく工夫が成されているおかげで飽きずに見られます。棺の蓋を無視したかのように上から主人公を映すアングルでこれはもうネタ切れなのかと思ったら、そこからワンカットで棺の天井が映るところまでカメラが移動したのにはやられましたね。まあしかし傑作になるには不条理なワンアイデアだけでなくもうちょっとストーリー性が欲しかったところはありますね。イラク戦争批判も臭わせる程度で中途半端な描き方でしかありません。