1.あたしは絵心が全くないので、絵についてとやかくいう気はない。現代アートって非常に分かりにくい世界だし、その意味ではグラフィッティは画の素晴らしさよりもそこに残すということにこそ意味がある世界のものだろうし、全く興味のない人にはただの落書きに過ぎないだろうからね。
なんかその辺を強く考えながら見ていました。バンクシーが映画で何を見せたかったのかは何となくわかるんです。でもそれが成功だったのかどうかというと…微妙な気がするんですよね。現代アートに何が正しくて、何が間違っているのか、なんていうのはないのだけど、結果的に彼の映画もMBWの作った映画と何ら変わらない気がするし、ドキュメンタリーとしては非常に意味のあるのがのような気もする。多分、こうしたコメントそのものが彼から見れば思うツボって気もします。日本人にもタツノコ爆発を現代アートとして蒐集家から多額の金をふんだくっている人が居るけど、そういう芸術家に対しての揶揄としては中々痛烈なメッセージを残しているという部分はドキュメンタリー映画としてはいいね。