2.ほかの方も書かれていますが、全登場人物がイングリッシュを話すのにはかなり違和感がありました。
そんな映画はごまんとあるし、普段ならそんなに気にしないのですが、今作には英国兵がドイツ兵に向かって「英語がうまいな」って言うシーンがあるので・・。
これはアメリカ人が字幕を嫌う傾向にあることにもよるのですが、「イングロリアス・バスターズ」みたいにことばの壁による面白さを見せてもよかったのではないかな、とも思います。
また、ストーリーにも食い足りなさがあります。
この物語はあくまで馬が主人公で、その旅路で人々のドラマが展開するというものです。
つぎつぎと繰り返されるそれは、長編の映画をみているというよりも、短編物語の連続といった印象なのです。
2時間20分超と上映時間が長い割には、1つの映画作品としてのダイナミズムを感じにくく思えました。
でもこの不満も、よく言えば堅実な話運びなのですから、大きな欠点にはなっていません。
物語にはシリアス成分が多めですが、前半にはクスクス笑えるシーンもあるし、個性豊かな登場人物のおかげで飽きることはありません。
激しい戦闘シーンはありますが、血の一滴も出ないのでお子様にも安心です。
誰でも水準以上に楽しめると思います。