3.これを観て思ったこと。なんとまあ英国の低所得層の若者はあえいでいることか。かの国の不況のなかの青春映画はいくつも観てきたけれど、そういう一連の作品と同じような感慨を抱く。なんかエイリアンみたいのがいくつも出てきたところで、そいつらの印象は濃くなかった。
戦う舞台が“ブロック”という実に局地的な生活圏。その小ささが、彼らの人生全ての象徴のよう。ラストもその小さいエリアでヒーローとなってめでたし、となっている。別に世界を救ったわけではない。
一人の少年が言う。「なんでアフリカの子供を救うわけ?イギリスの子供は救わないのかい?」この台詞が妙に心に残った。作品の骨格のような気がする。
エイリアン退治は、脚本が用意した、少年らが閉塞した生活から抜け出すための力技。一人は英雄となって人生に意味が生まれた。B級映画に対して、少し考えすぎかな。たぶんそうだな。