1.主役その他の〝そっくり度〟に驚き。ガレージで起業した当時の雰囲気なども含め、再現度はかなり高いように思います。しかし、見どころはそれだけ。おそらくウォルター・アイザックソンのベストセラー『Steve Jobs』を下敷きにしていると思われますが、その断片を切り取ってつなげただけという感じ。同書を読んでいないと、各シーンの意味がよくわからないんじゃないでしょうか。その意味で、同書の〝宣材映像〟としてはよく出来ています。「1」だけで完結しているのも、尻切れトンボな印象ですね。Appleに復帰後の「2」こそいろいろあるように思うのですが。
とはいえ、「すり合わせだ」「コンセンサスだ」「社内コミュニケーションだ」という一般的な経営学より、たった1人の「完璧主義者」「激情家」のほうが、よほど「世界を変える」力を持っているんだなということはよくわかります。