1.主人公のおじさんのキャラがとても立っている映画。
"50を過ぎてからの色狂いは直らない"は昔ながらの定説だけど、
そこだけ描いても映画にはならないということで、後半からの展開がとても面白い作品だった。
教授役の初老の俳優さんは、いかにも頑固そうな顔つきをしていながらも、愛嬌があって、
その姿を見ているだけでも愉快なのだが、後半は狂気に満ちた演技を見せ、まるで別人。
いい役者さんだった。ディートリッヒは、相変わらず妖艶な美しさを見せてくれる。
この頃の映画は「いいなぁ」と思うと、ドイツ製作のものが多くて、この作品にもパワーを感じた。