1.ブラム・ストーカーの原作からしてそうなんですけれど、そもそも、ドラキュラって、「誰から血を吸うか」は気にするけれど、「誰の血か」は気にしないんですね。オッサンから輸血した血でも、いいんですね。それはともかく、本作ですが、非常にコンパクト。ドラキュラとの対決と関係のない要素は、ことごとく削ぎ落されている感じ。そもそもこの吸血鬼譚は、ストーリーの発端が“辺境の地”にあり、その未開の不気味さが疫病とともに“都会”に蔓延していく、というところに怖さがあったと思うのですが、本作にはそういうのが一切無いですね。ひたすらコンパクト。ダメとは言わないけど、何となく、ドラキュラとヘルシングの間に「ご近所さん」的な慣れ合いを感じてしまうんですけどね。ま、それでいいんでしょう。あと、ドラキュラの最期は、なかなかの見もの。