5.とかくガキの時分には「こういうの好きだって言えたらカッコいいよなー」で近づいて、結果的に好きになったような気になってしまう、ということがままあるわけで、この作品もそんな背伸び時代に観た一本。でも、よくよく考えてみたら、中年男の悲哀なんて解るトシでもねーし、マリア・シュナイダーはブスだし、って、最初はドミニク・サンダが演る筈だったらしいけど、どっちにしたってタイプじゃないし・・・で、割と最近になって見直したわけです、「完全版」ってヤツでね。文芸座のオールナイト興行で「私は好奇心の強い女」と「愛のコリーダ2000」との併映っていう狂ったような三本立てで。でもヴィットリオ・ストラーロの相変わらずの映像美とガトー・バルビエリのやたらエロなサックスの音色に酔わされた挙句、はじめて目撃したマリア・シュナイダーの剛毛でついに思考停止してしまい、結局冷静な判断が出来ずじまい。で、六点です。こんなもんでしょ、たぶん。