1.イエイエ、私も妥当なご意見だと思います。二人並べたクレジットの大きさ、多分それは錯覚です(笑)。並べた場合左手(トレーシー)の方が格上なんでしょうけど、そう言われて今見ると確かに大きな扱いですね。
これはネブラスカに実在した神父の実話ですが、行動的でヒューマンなフラナガン神父をトレーシーが熱演してアカデミー賞受賞というので映画史に残る作品です。
神父は不良少年や恵まれない環境から道をそれてしまう子供達を救うため、数人の子供と共に始めた小さな家から段々規模を広げ、とうとう郊外に数百人規模の広大な少年の町を作ってしまう。この町というのが学校や郵便局や床屋まであって、少年達の自主運営で営まれ自治権まで持っている。
「誰も悪い子なんかいない」という信念の神父は子供達を信頼し、町には塀もないし監視するものもいないが誰も逃げ出したりしない。町の市長もみなの選挙で選ばれるというのが民主的でいかにもアメリカらしい話。
話の中心はホワイティという悪童がイロイロあって心を入れ替えいい子になるという、まぁ甘いといえば甘い道徳的な泣かせる話仕立て、というのはこの時代にありがちなんでともかく、これが戦前の実話というところですごいなぁと感心させられてしまいます。
子供たちの福祉施設とすれば理想的な話で、今でも参考になるところがあるんじゃないかと思ったりします。