6.貧しさの中、生きることの厳しさを描いた作品。厳しい、ホントに厳しい。
ドキュメントタッチで、農民たちの日常生活の姿を淡々と描きながらも、
バッハの音楽が厳かな雰囲気を醸し出し、映像演出は秀逸な出来映え。
出演者たちは実際にロケ地に住んでいる人らしく、素人さんを使ってこんな映画を作るなんて、
驚きのひと言。難をあげれば、四家族に焦点を当てているため、誰がどの家族の人なのか、
ちょっとわかりづらかった。「木靴の樹」のエピソードはそのままオチへと繋がるのだが、
そのラストシーンは強烈なインパクトとして印象に残っている。名作というよりは、
やはり秀作という言葉がぴったりの逸品。