9.中心になるのは男3人と女2人、女優の二人は当時の大スターグレタ・ガルボとジョーン・クロフォード。クロフォードの方は3人の男性と関わってくるが、ガルボの方は男爵以外の関わりはほとんどない。そして女性二人はとなるとスクリーンに同時に登場することはまったくない。これは原作ヴィッキイ・バウムの小説がそうなのか、ガルボの存在がまったくの別格であったのかは知るよしもない。男性陣の中ではクリンゲンライン役のライオネル・バリモアに好感を覚える。他の出演作素晴らしき哉、人生!や我が家の楽園の印象が強いからかもしれないが・・・。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-10-20 06:56:11) |
8.頽廃の匂いと言うほどではないが、アメリカがヨーロッパ・とりわけドイツに抱いている世紀末的な雰囲気への憧れが感じられた。子どもが大人に抱くような視線。滅びや衰退ってものの厳粛さへの過剰な評価。死が近づく病人、人気下降気味のバレリーナ、崖っぷちの会社、それらがウィンナワルツをBGMに旋回していく。当然のように犯罪も入り込んでくる。歴史を重ねてきた都市だけが醸し出せる「大人」の雰囲気。アメリカ映画が持てなかったヨーロッパ的なものを、とりわけ大事そうに画面に塗りこんでいるところが、いじらしくも楽しかった(ドイツの小説をアメリカで戯曲にしたのの映画化と聞いている)。この様式が拡大されたのが、アルトマンってことか。『グランド・ホテル』にはアメリカのヨーロッパへのコンプレックスが感じられるが、アルトマンがそれをより発展させ、混在国家アメリカに文化にしてしまった。最後に「事件」を置いてキュッと全体を締める手法なんか、『ナッシュビル』でより大規模に再現してくれた。そのアルトマンの映画が、ヨーロッパでより高く評価されたってあたり、旧世界と新世界の相互の「憧れ合い」が微笑ましく見えてくる。この手のドラマでは、人々がそれぞれの人生を担って同時に生きていることを示すため、当然のように長回しの手法が生かされてくるんだ。 【なんのかんの】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-03-18 10:02:32) (良:1票) |
7.複数の人間が絡み合うとのことだったので複雑な話かもと予想していたが意外に分かりやすかった。気楽に楽しめる良作だとおもう。 【ホットチョコレート】さん [地上波(字幕)] 7点(2012-03-16 23:43:24) |
6.当時のスターを大勢起用したということで、散文的な内容になってしまっているかと思いましたが、なかなかの良い出来に仕上がっていると思いました。各キャラクターの個性が確立されて、エピソードごとに、良くストーリーが練られていると思います。唯一貧乏くじを引いたのはG・ガルボではないでしょうか。それでもガルボの見せ場は作ってあるので、全体的には良くまとめられた映画であると言えます。 【shoukan】さん [映画館(字幕)] 7点(2009-10-03 17:33:40) |
5.このスタイルを確立したという功績だけでなく、話そのものでも楽しめました。キャラクターがみんな面白くて好きです。それにしても1932年って、歴史の教科書に載ってるし…。 【色鉛筆】さん [地上波(字幕)] 7点(2009-01-06 19:34:17) |
4.スマートな名作。最近のサービス満点な映画になれてしまったので、物足らない感もありますが、まさしく高級ホテルのような上品なサービスに溢れた映画でした。 【ゆうろう】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-04-17 14:40:11) |
3.タイトルがそのままその後の映画制作における手法の名前になっていることでも顕著なように、この手の映画の教科書的な完成度の高さが楽しめた。当時の世相を反映したそれぞれのキャラクターのドラマが秀逸。 【鉄腕麗人】さん 7点(2003-12-21 13:39:10) |
2.グランド・ホテル形式の映画が好きな僕にとっては観ないわけにはいかない映画だった。あらゆる映画がこの作品から真似ているなということが随所で見られとても楽しめた。 【スマイル・ペコ】さん 7点(2003-06-07 02:10:46) |
1.凄い人生の縮図。恋あり、嘘あり、悩みあり、絶望あり、夢あり、死あり、誕生あり、犯罪あり、希望あり・・・。ホテルは変わらないが、人生は転変として-ままならないね。恋に落ちたグレタ・ガルボに少女のような愛らしさがあった。 【Tomo】さん 7点(2002-03-01 22:52:14) |