2.シャマラン監督の初監督作品はこれより以前に本人主演であるらしいので、当然原点はそちらにあるのでしょうが、見ていないので私の都合でシャマランの原点をこの『翼のない天使』に決定します。そう言いたくなるほどにその後の彼の映画に繋がる要素が詰まっています。「神様を探し出す」というミッションインポッシブルに挑む少年が描かれた、いたってオーソドックスなヒューマンドラマですが、その行為自体がすでにシャマランですし、現実に見ることの出来ないものと少年という図式は『シックス・センス』に繋がってゆきます。さらに偶然を「サイン」と捉えたシーンはそのまま『サイン』へと継承されてゆく。最後のアレはあってもなくてもいい。いらないという意味じゃなく、無くても素敵な作品という意味で。あってもなくてもいいどんでん返しと言えばやっぱりシャマラン。出てくる人がみんないい人なので終始ほのぼのとした雰囲気があります。