16.二回目の鑑賞です。情熱的な闘牛とハトの静かな悲しみが印象的で、スペインだなあと感心。 チャップリン女史、スペイン語もご堪能だったとは知りませんでした。 【HRM36】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2021-10-09 01:12:47) |
15.この人の映画に出てくる女性って2種類あって、ひとつは力強い母親のイメージをひくゴツゴツした人、もうひとつはお人形さんのようなただただ愛らしい人。ベニグノ君の愛の対象は当然後者のタイプのアリシア。ベニグノ君のやったことは準強姦と言われるもので、これ法律上のみならず良くないことよ。でもこの尽くす愛のわがままさをもっと上のほうから肯定して見てしまうと、たとえば谷崎の言う「おろかという徳」なんて言葉を思い出したりして、この奇跡譚もやはり愛の一つの核心の現われではあるなあ、とか思ってしまう。「ククルククパロマ」の歌がしみるが、これ日本語に訳すと「鳩ぽっぽ」なのか。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 7点(2008-05-12 12:13:47) |
14.潔よいほどの変態ぶりがスペインの黄色い大地に映える大空のように爽快です。変態道もここまで極めれば、ある意味尊敬に値します。自分なんてまだまだだなあ・・・。 【放浪紳士チャーリー】さん [映画館(字幕)] 7点(2007-03-10 18:01:44) |
13.ベニグノのアリシアへの気持ちは純愛なのか歪んだ愛情なのか頭がこんがらがって結局よくわからなかった。自分がアリシアの立場になって考えると「自分が昏睡状態なのをいいことに体を弄びやがってこの野郎!」という気になるし。逆にベニグノの立場だとしたら「好きな人の側にいられるなんてラッキー」と思うだろうし。恋愛はなかなか難しいですね。もう一度見てみます。 【およこ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-08-24 20:40:48) |
12.ちょっと孤独なだけ。このセリフが一番心に残っている。愛なんて結局その孤独の埋め草の自己満足に過ぎないのね。決して後悔しないこと、なんてのは勝ち組みのたわごと。ああ気持ちがすさんでいやがるぜ。 【馬飼庄蔵】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-08-08 13:23:25) |
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10.相変わらず色使いにはセンスを感じる。時間をどんどん飛ばしてゆく展開もテンポが良くていい。ただ、テーマがテーマだけにということか、ドラマ性に固執しすぎた感があり、そのせいで印象的な画が少なかった。とは言うものの、前作『オール・アバウト・マイ・マザー』がこれまでのアルモドバルの集大成(だと思ってます)であるならば、当然新しい作風を作り出さなけりゃいけないわけで、全体的に抑え気味の演出は彼の新たなるチャレンジだと前向きにとりましょう。話の内容はアルモドバル的かもしれません。劇中劇と劇中映画が愛の正体を抽象的に描きます。主人公の行為そのものは許されるものではないでしょうが、彼の歪んだ愛はある意味純真でもあり、介護の真髄を見たような気がしました。 【R&A】さん 7点(2005-03-04 14:43:55) |
9.うーん・・・コメントが難しい。ストーリーを文字にすると気持ちの悪い作品ということになるのですが、私のなかでは映像が美しかったことが強く残ります。ちなみにこの作品、純愛なんですよね・・・。でもやっぱり犯罪はいかんよなー。まあ、みなさん、見て損はないですよ。 【ぴよっち】さん 7点(2004-11-23 17:32:22) |
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8.誰の視点で見るかで、180度発言が変わってしまう。ペニグノに自分を置き換えてみたら、そこにはそれは犯罪じゃないと解釈している自分がいる。アリシアに置き換えてみたら、ペニグノのしたであろうことは確実に犯罪。虫唾が走る。どちらの立場が自分に降りかかるかで、人生も人格も変わってしまう。 【もちもちば】さん 7点(2004-08-12 22:43:18) |
7.作品に対する好悪の感情とは関係なく、よく練られた脚本だと思います。それにしても、「縮みゆく男」で出てきた女性の性器はキモかった……。けっこうトラウマです。今夜は何も食べたくない気分です。 【K】さん 7点(2004-05-21 20:36:04) |
6.できれば蘇った女性と男が会話を交わす場面が欲しかったな。 そのとき男は現実の厳しさを知るやろうね。 男は一生あの女性が植物人間であれば良かったと思うかもしれない。 そのほうが男にとって好都合だし。 夢の中にいたのは植物人間の彼女のほうではなくて、男のほうだった。 愛はそんなに簡単じゃない。 しかし人を愛したことがない人間の哀しさは伝わってきた。 【花守湖】さん 7点(2004-04-24 23:20:30) |
5.何とも、哀愁漂う作品だった。ベニグノの行動は私には理解しがたいものでしたが、性別や生死を超えた愛情の裏には、人間の孤独があった。 |
4.完成度が高く、映画としては良く出来た映画です。ただ、内容的に嫌悪感を抱く人が多いのも事実でしょう。この映画を見て大泣きした「おすぎ」に嫌悪感を抱く人が多いのと同様に・・。 【STYX21】さん 7点(2004-02-27 01:12:44) |
3.この映画で描かれるものは紛れもなく「愛」であるが、その形は非常に生々しく、奥深い。この愛の形は、人間が人間である以前にひとつの動物であること、その極めて本能的な愛を象徴している。ストーリーだけを追えば、何ともどろどろしく、嫌悪感さえこみ上げるものだが、ペドロ・アルモドバル監督の技量がそれを否定している。ひたすらに美しく、ひたすらに真摯に描き出すその映画世界は、人間の社会としての常識を超越した極めて濃厚な愛の映画として完成している。 【鉄腕麗人】さん [DVD(字幕)] 7点(2004-02-06 18:06:19) |
2.切なくも醜い男の欲望。不遇な半生、哀れな末路に同情はすれども、所詮は変態。たとえそれが真実の愛だったとしても、対象にされた方はたまったもんじゃない。しかも彼女は、何の価値判断も、選択も、許されないのだから。ベニグノによる献身のおかげで、アリシアは綺麗なままでいられたわけだが、彼がそのあとトイレでマスかいてる可能性だってゼロじゃない。さらに彼はそういった行為に罪悪感を抱いてないからタチが悪い。彼は、健常者である。そこを忘れてはいけないと思う。ただきれいなだけで終わらなかったのはよかったと思うが、欲をいえば、もう少しベニグノを断罪するような展開でもよかったように思う。主題はタイトルにもあるとおり「会話は大切」なんだろうが、この展開ではストーカー礼賛と解釈する変態も少なくなさそうだ。カメラワーク、音楽を入れるタイミングなど、映画的にはそりゃもう一級品。 【ドレミダーン】さん 7点(2004-01-31 19:12:12) |
1.ベニグノの醜い外見がよりいっそう愛情のグロテスクさを強調させているのですが、見返りを求めない植物状態の彼女にささげる愛は言葉では表現できないものを感じてしまいました。結局回復したのは愛をささげ続けた女性というのも皮肉な結末ですよね。真実の愛とはなんなんですかねえ? 【バチケン】さん 7点(2004-01-12 02:15:06) |