5.オープニングロールのシンプルさ加減と、その間に流れ続ける不気味な効果音。
冒頭からして、緊張感が高まる。
「いったい何をされるのか?」
「いったい何をしでかすのか?」
「その何かは、どこまで過激に描かれるのか?」
などなど。
勿論これは、多少前知識あっての緊張感だけど、この緊張感が52分間続くのが凄い。
勿論、尺が短いせいもあるだろうが、これだけの高い緊張感を、最初から最後まで感じ取れたのは、音楽の使い方その他、その演出手腕の高さからだろう。
あと特筆すべきは、黄色を多用した色使いの映像センス。
それとなく黄色を、いたるところに配した映像センスと構図の良さは抜群だ。
さて肝心の、ミミが何かをされる問題のシーン。
ここくらいまでが、現代においては表現の限界ラインか。
その限界ギリギリをついている。
最後まで見終えた後、この問題のシーンまで巻き戻し、もう一度観てしまった(これ内緒!)。
ミミにスカートを履かせているあざとさは、監督の仕業なのかギャスパー・ノエの仕業なのか、いずれにしてもニクイ演出をしている。