20.無骨なタフガイ、ハックマン。本作で演じたポパイでアカデミー賞を手にし、 そんなハックマンのイメージを決定づけた作品です。 そして本作に「ポセイドン・アドベンチャー」に「スケアクロウ」といった 名作に立て続けに出演した70年代前半が彼の最もいい時期だったと思います。 全体的には実話モノということもあり地味に撮られた作品ですが、 中盤のNYの雑踏の中の尾行や、地下鉄の駅での黒幕との攻防、 そして本作で最も有名であろう、上を走る電車とその高架下を走る車。 この高低差のあるアクションなど、NYの街並みを活かした見せ場がビシビシと決まっている。 地味ということでは、ほとんど女が登場しない。ハックマンをずっと現場に放り込んだままで、 ポパイやルソーがタフな1日を終えて自宅に帰り、 女房か恋人かと飯を食い、子どもと戯れるような束の間の安らぎのひと時も全く無い。 この時代の犯罪映画でよく感じられる、どこか空気の悪さを感じさせるような街の描写や 常に日没間際のような澱んだ作品の色合いや世界観もまたたまらない作品です。 【とらや】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2020-10-14 17:50:31) |
19.麻薬捜査の最前線を、丹念に描いた映画。高架下のカーチェイスや地下鉄での追跡劇はかなり力のこもったシーンだった。ジーン・ハックマン演じる刑事が捜査の鬼になってゆく流れは圧巻であり、度を越してやりすぎな捜査方法と貧相な張り込み生活をみると、どちらが犯罪者か分からなくなってくる。ラストの相棒の愛想をつかした表情がまたいい 【よいしょ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-09-21 16:19:20) (良:1票) |
18.「面白いか?」と聞かれると、正直それほどでもないです。が、この映画で重要なのは、徹底してドキュメンタリー・タッチにこだわったことでしょう。そのため序盤では話が見えないところがあったりするわけですが、そのように物語を犠牲にしてでも、リアルな絵作り、雰囲気作りに腐心したことは賞賛に値するでしょう。中途半端な終わり方も、むしろそのリアルさのための演出であったと考えられます。改めて見ると、たとえば『太陽にほえろ!』に与えた影響の大きさがよくわかります。それ以外にも、1970年代の日本のドラマは、この映画にかなり影響されているのではないでしょうか。ポパイのキャラクターも、“アンチヒーロー”の70年代にふさわしいですね。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-03-13 17:00:57) |
17.刑事モノで、最後のほうで、あまり”ひとけ”のない倉庫街、港、港湾地区、波止場、草ぼうぼうの雑草地帯、水溜り、日本でいうと埋立地、に行くのはなぜか。それは、むかしから、刑事もののきまりだから、ではなく、アクション撮影がやりやすい場所だからでもなく、日本がアメリカのまねをした、はたまた、その逆。だからでも、ない。現実!だからだ。真夜中の倉庫街、波止場は本当に恐ろしい。いちど、テントでも張って、野宿してみるといい。、、、、、 けっこう、つり客がいっぱいいたりして。 なかでも、この作品の”荒野”は最高である。真夜中にひとりで、歩って、橋わたって、行ってみたい。ひとが創って、荒廃した荒地の景色はいい。(これって、工場萌え か?) 【男ザンパノ】さん [映画館(字幕)] 8点(2008-08-31 00:57:41) (良:1票) |
16.今見ても迫力あるカーチェイスシーンなど見所も多い良作。 【MARK25】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2006-05-21 19:41:34) |
15.ヨーロッパの抜けるような青い空、青い海。お互いにプレゼントを渡しあう幸せそうな男女。一転して映画はニューヨークの、様々な色の混ざり合った慌しい世界に。コートをプレゼントされたあの幸せそうな男と共にこの世界へご招待を受けた私は、猥雑な空間で、ただただ働く男の姿を見せられてゆきます。何故懸命に悪を追うのか、何故そんなに必死なのか、説明は一切なし。ひたすら追う追う、追いまくり。終始緊張の糸がピンと張りつめ、暴力的なカメラと色彩と編集、ノイジーなBGMが心をかき乱し続け、映画の終了まで心のざわざわが続きます。ヘップバーンがデニッシュとコーヒーを手に見つめた高貴なる宝石店は、この映画では強盗団に襲われる世界。きっと今でもニューヨークという街にはいっぱいの悪が潜んでいて、そしてポパイが走りまわっていたりする、そんな風に思わせる映画なのでした。夢を見せる時代は終わった、さあ、現実を見せようじゃないか、そんな70年代の始めの物語。 【あにやん🌈】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-12-06 20:36:00) (良:1票) |
14.最近のハリウッドの大作みたいにCGきりの映像なんてまるで無縁のこの作品、これが本来のアクション映画のあるべき理想の形だと私は思います。とにかくこの映画の主役、ジーン・ハックマンともう一人、相棒のロイ・シャイダーが人間臭くて良いです。特にジーン・ハックマンなんて本当に物凄い執念で犯人を追うその姿なんて感動的です。CGによるごまかしとは全く違った緊張感のあるストーリー、ポリス映画の秀作として外せない1本です。 【青観】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-09-01 22:55:28) (良:1票) |
13.麻薬組織を徹底的に追い詰めるポパイの姿には鬼気迫るものを感じた。そしてその鬼気様迫る姿こそがこの物語の根幹でありまた支持される理由なのではないかと思う。あれだけの執念で追い詰めた麻薬組織に対して無罪同様の判決が下されたというラストのテロップが悲しいスパイスとなってこの物語を一層引き立たせているのもまた良い。適切な表現かはわからないが「男の深層心理」を上手く描いている良作と言っても過言ではないと思う。 【ゆきむら】さん 8点(2005-03-22 18:11:17) |
12.面白い!。定石通りの正当な刑事ものとしては、これを越えるのはちょっとムリではないかと思います。フリードキンというのはさすがドキュメンタリー出身というか、細部までリアルに見せることでこの映画は成功しています。全編ロケによりNYの殺伐とした雰囲気が味わえるし、各シーンをとにかくじっくり見せてきます。重要な情報を握っても張りこみには一晩をかけ、証拠を積んだ車を確保してもなかなかブツは見つからず、結局車の解体をじっくり見せられるわけです。タレコミ屋から情報を聞き出すシーンひとつにしたって、どんな状況でどうカムフラージュしながら接触するかまで丁寧描写。普通の映画なら「情報が入った」「証拠がみつかった」の一言で片付けられるシーンでも、実に事細かに描くことで捜査が活き活きとしてくるんです。そうした一連の描写が説得力を持たせてくれるおかげで、伝説のカーチェイスがさらに際立って見えてきます。まぁ私の個人的な意見としては、ハイライトのカーチェイスよりもシャルニエを尾行するシーンの静かな緊迫感が好きですけど。そして「これで終わり?」みたいな唐突のラストはいかにも70年代。「立つ鳥後を濁さず」みたいな潔さを感じました。それにしてもこの映画、かのスピルバーグが大ファンで、初のハードボイルドである「マイノリティ・リポート」ではかなり参考にしたとか。 【ザ・チャンバラ】さん 8点(2004-09-26 23:39:33) (良:2票) |
11.昔、テレビで何遍もやっていて、その度に何遍も観たけど、とにかく面白い作品です。オープニングのポパイ登場のシーンなんてサイコーですよね。何だコイツは、って感じで出てきたと思ったら、ハチャメチャやって、確かに殺伐としているけど、男同士の意地の張り合いが滲みでているっていうのかな。展開が退屈? そうかな。でも、僕は、展開の退屈さも含めて、あの雰囲気が大好きなのです。まぁポパイっていうキャラクターに痺れているだけなのかもしれないけどね。 僕にとっては、古いとか新しいとか関係なく、ヒジョーに単純に「好きな作品」です。 【onomichi】さん 8点(2004-09-20 11:53:29) (良:2票) |
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10.愚かにも初見では良さが判らず、DVD購入しての2度目。これは、面白い!面白かったではないか!!殺伐としたショットが多いですが、行き詰まる犯人とポパイ刑事の追跡劇。ラストのもどかしさは、事実だからあんなもんなんでしょう。2も見たけど、全然こっちの方が面白い。あんな執念深い刑事なら、逃げることなくさっさと捕まるようにします。だって死んでも追いかけられそうだから。ところでブラッカイマー君、車をたくさん壊せば面白い刑事映画が撮れるとは限らないのだよ。(昔は好きだったんだけどなぁ・・) |
9.う~ん、かっこいいですねぇー、ハックマンって言うかポパイって言うか。ポパイの執念ですね。高架線とその下を行くカーチェイスは今観てもすごい迫力でした。ハックマン、がんばってたんですね。 【fujico】さん 8点(2004-04-03 15:26:29) |
8.高架の下をクルマで走ってる映像見るとこの映画を思い出す。ジーン・ハックマンの執念に惚れます。 【黒猫クロマティ】さん 8点(2003-12-26 16:17:01) |
7.ジーンハックマンの演技はタフで迫力がある。彼の強烈な存在感がこの映画を盛り上げます。有名なカーチェイスシーンは、カメラアングルが低いことや、CGなしのリアルな撮影のためにやけに生々しく感じ、とても良かったです。全体的にとても生々しく、それがこの映画の良いとこだと思います。最後のクールな終わらし方も良い。 |
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5. 「ブリット」や「ダーティー・ハリー」と並んでアクション刑事物の秀作の一つ。コレらの存在があるからこそ、後のアクション映画のスタンダードもグッと底上げされたと思うので、近作に比べ「古い」「ショボい」は余りにナンセンスというものだろう。もっと歴史的意義ってモンをキチンと評価する必要があると個人的に思うんだが…。第一、あのカーチェイス・シーンが後にどれだけパクられたか…よく考えて貰いたいネ。(個人的に余り好きではない)フリードキン監督にとっても正にベスト。ポパイやルッソの侘びしい生活感溢れるリアルな描写が地味ながらも丹念に積み重ねられているから、アノ凄まじいカーチェイスの場面が活きてくるのである。静と動の対比は実に見事。近作に最も欠けるのが、この地味な描写である。ただ派手にドンパチやりゃオッケーみたいな安直さが鼻につく作品が多過ぎる!!フェルナンド・レイ扮するシャルニエを追い詰めるも、同士討ちを演じてまんまと取り逃がすラストの呆気なさは確信犯だが、続編もある事を知らない当時はチト拍子抜けだったのが減点対象と言えば言える。ジーン・ハックマンのブルーカラー丸出しのパワフル演技に敬意を表し…8点。 【へちょちょ】さん 8点(2003-02-28 12:23:59) (良:1票) |
4.カーチェイスのシーンよりも、寒い中、鼻をすすりながら張り込みしているシーンが印象的。 【まみこ】さん 8点(2002-12-28 00:08:43) |
3.ジーンハックマンがホンの少し若かったね。車で電車を追跡するシーンは迫力があってよかった。 |
【まさやん】さん 8点(2001-06-18 21:52:54) |
1.見せ場は幾つもある。電車への乗り降り、銃撃戦、特に高架線下のカーチェイスは最大の見せ場であり、後に多くの映画が真似をしているシーンの一つである。ただ一方、何だか話の展開がギクシャクしているような印象も受けたけど… 【イマジン】さん 8点(2001-02-03 17:51:23) |