4.もっと早くこの映画を観ていれは良かった。
作品全体を貫く異様なパワーと臭ってくるような怪しい雰囲気も良いし、とにかく目を離せないジャストなテンポ。素直にとても楽しめた。
今となればかなり豪華なキャストだが、映画の内容はやりたい事やりまくり、終始アンダーグラウンドな臭いが漂う。
佐藤浩市も、根津甚八も、鶴見辰吾も(ヤクザ役が意外とかなりハマっていた)良かったけれど、やはり特筆すべきは総出演時間がおそらく10分にも満たないビートたけしの存在感でしょう。
たけし演ずる殺し屋は、個人的には「ノーカントリー」のアントン・シガーばりの不気味さ、狂気を感じた。演じたたけしも素晴らしいけど、このキャラ設定自体が素晴らしすぎる。本家北野映画を含めても、おそらく一番怖いたけしが本作の京谷であると思う。
邦画でここまで心地よい刺激を得られる作品も少ないのでは。