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無人の野

[ムジンノノ]
(CANH DONG HOANG)
1980年ベトナム上映時間:95分
平均点:6.25 / 10(Review 4人) (点数分布表示)
ドラマ戦争ものモノクロ映画
新規登録(2007-02-07)【ユーカラ】さん
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脚本グエン・クアン・サン
あらすじ
時はベトナム戦争真っ只中。南ベトナムの湿地地帯に住むバー・ドーとサウ・ソア夫妻は、農業を営むかたわら、デルタ地帯に展開するゲリラ部隊の連絡員を勤めている。米軍によるヘリ攻撃を巧みにかわし、一人息子のヴー君を守りながら任務を遂行する夫妻。だが米軍はデルタ地帯の掃討作戦を計画、ゲリラ連絡網の壊滅に本腰を入れ始める。
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1.作中での人物のクロースアップはかなり頻繁だが、
それは構図から逃避するための安易なものでは決してなく、
一個の生命の個性を、感情を強固に描写するためのものに相違ない。

米軍のヘリが落とした照明弾用パラシュートを見つけては喜び、
米軍兵士を見事に威嚇し退散させた大蛇を振り回しては喜ぶ
ラム・トイとグエン・トゥイ・アンの農民夫婦。

そのパラシュートを利用して衣服を縫う。大蛇の皮を剥いで太鼓を作る。
ヘリに見つからないよう、木々の枝を揺すって炊事の煙を拡散させる。
赤ん坊をビニール袋に包み、共に水中に隠れて空襲から守る。

そうした生活の一部としての戦争描写もまた、
彼らの印象的な表情と共に、丹念かつ具体的だ。

同時代の体験者ならではの顔であり、居住まいであり、リアクションである。

同時に米軍パイロット側のと表情のドラマも並行することで、
ラストにおいてその妻子の顔写真と、それが燃える様を見つめる
グエン・トゥイ・アンの表情が胸を打つ。

そして、時に詩的な趣きをみせるメコンデルタの葦原の情景描写も瑞々しく
素晴らしい。

ヘリに狙撃されるシーンの仰角・俯瞰のカメラワークが醸成する迫真の緊迫感は、
『北北西に進路を取れ』のトウモロコシ畑にも決して負けない。
ユーカラさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-06-17 00:01:03)
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【点数情報】

Review人数 4人
平均点数 6.25点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
4125.00%
500.00%
6125.00%
7125.00%
8125.00%
900.00%
1000.00%

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