1.ダンス大会という事でもっと華やかなのかと思いきや、その想像を根底から覆されました。情熱や恋などの奇麗事は全くと言って良いほど存在せず、髪を振り乱しボロボロになりながら何のために参加し、果てには何の為に生きているのかすら分からなくなるようなてつもない圧迫感が漂う。ただひたすらに踊り続けたり、ステージを走りまわされたりするだけなのにその中の登場人物達は全員様々な障害に遭いながら必死で生きようとしている。その痛々しい程の生き様に胸を締め付けられます。パートナーを無くした女性、名前を売り込む為に画策する女優、金の為に妊娠した妻を連れ参加する農夫等がふるいにかけられ脱落していく。しかし最後に残ったものはそれ以上に残酷な結末でした。感動という涙ではなくやり切れない悔しさが残ります。