22.「第二次大戦、文化大革命など時代の波に翻弄される中国人」といった壮大なテーマは、本来大河ドラマ的な長尺でやるのが合っているんでしょうけど、それに比べれば「短い尺で」相当うまく描いていると思います。 人民解放軍に演技を邪魔された一幕では、同時期 台湾の「犬が去って豚が来た」という言葉を思い出しました。 あまり中国映画を見る機会も多くないのですが、合う合わないで評価が両極端になる印象を持っています。本作は前者。 【くろゆり】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-06-24 21:28:01) |
21.最初のうちは、監督初めての失敗作かと思った。向いてないことをやってんじゃないか、とか。でも中華人民共和国成立以後の部分はピリピリと締まってて、振り返ってみてやはり傑作の部類に入る作品だろうと思った。惨憺たる中国の近代史。その惨憺たるさまを惨憺たるままに描いて、一片の希望だに見せず、ひたすら滅亡の歌を奏でていく 。京劇の滅びに、古代の覇王の滅び、さらに現代における人が人らしく生きる環境の滅びを重ねて、崇高でさえある。主人公の人生は少年時代の訓練から陰惨さを反復する。強制的に男であることを忘れさせられ、錯覚の中に生きていくことを強いられる。競って愛国者を演ずることになる20世紀中国の群衆と、女形を演じ続ける彼との対称。陰惨である。その陰惨は文革の人民裁判にまで持続していく。この監督にそもそも悲劇志向があるのか、それとも中国の伝統なのか。陰惨だけれども極彩色の壮麗な悲劇に仕上がった。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 8点(2011-04-11 09:57:08) |
20.袁先生を哀しく演じた葛優が秀逸。この頃はまだ髪があったのよ。 【mimi】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-09-02 02:10:33) |
19.とにかく前半の引き込みがすごい!京劇俳優養成所での体罰ともいえるような過激な訓練、その中で京劇の素晴らしさに目覚めていく小豆子。また石頭に対する同性愛も絡んでくるのだが本当に描き方がうまい作品です。見ごたえのある作品でした。中国映画は本当に赤が印象的ですね。 【MINI1000】さん [CS・衛星(吹替)] 8点(2009-06-01 22:56:00) |
18.少し怖い。中国の映画。覇王別姫。京劇。歌舞伎みたい。美しい。素晴らしい。貧困から身を立てる。日本軍の侵略から共産化の流れに飜弄される。 【ホットチョコレート】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-05-24 08:30:54) |
17.ただの大河ドラマではなく、20世紀前半~中盤までの中国の移り変わりと密接にリンクしているのがこの映画の特徴ですが、終戦~文革のあたりの展開がやや駆け足気味で分かりにくかったです。とはいえ、3時間クラスの長尺映画ながら特にダレることもなく一気に鑑賞できる秀作だとは思います。 【とかげ12号】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-04-05 12:46:30) |
16.レスリーチャンの美しさは人間の性別だとかいった域を超えている。とてもただ演技しているようには見えなかった。早すぎる死が本当に惜しまれる。 【トナカイ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2006-07-26 23:16:58) |
15.レスリー・チャンが女ですね、どこまでも哀しいほどに。通常あまり‘女の部分’を押し付けられるとうえ~っとなってしまうのですが、こういう映画を観ると純粋に悪くないなあと思います。やっぱり蝶衣が男だからでしょうか・・・。声にならない心の叫びを聞くような蝶衣の表情が胸を突きます。ただの恋愛ものにとどまらず、歴史も絡んでいるので見ごたえあり。これはやはり中国ものならではでしょう。 【タマクロ】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-10-30 18:20:53) |
14.中国激動の歴史を踏まえた上でそこに出てくる男と女の人間関係を力強く、たくましく且つ美しく描いた超大作!見応え十分の作品です。レスリー・チャン、コン・リーといった中国映画を代表する二人の俳優の演技も良かった。その他中国映画ならではの美しい映像も良かった。こういった質の高い作品を次々と撮る中国は本当に凄い。同じアジアの国として是非、日本も見習ってもらいたい。 【青観】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-07-23 07:44:41) |
13.↓「レスリー・チャンはこれを演じるために生まれてきたのかもしれませんね」、同感です! 【ぷっきぃ】さん 8点(2004-11-07 23:08:26) |
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12.愛の激しさが心に痛い名作。 レスリー・チャンはこれを演じるために生まれてきたのかもしれませんね。 少年時代の部分も秀逸だったから、全編を見通したらヘトヘトに疲れたのを覚えています。 中国人と日本人では、体力が違うのかもしれないなあ・・。 【おばちゃん】さん 8点(2004-07-04 21:37:55) |
11.二人の京劇俳優の人生を描きながら近現代中国の歴史の変遷をも同時に描く、3時間の超大作。京劇で女形を演じるレスリー・チャンがとても美しい(中国人に言わせると方言の訛りが気になるらしいですが)。大スターの二人が文革の波に飲まれ、批判の対象となってしまうシーンは憤りすら覚える。自分たちの作り上げた文化を破壊して成り立つ社会とは…。文革が終わりやっと京劇に再興の兆しがみえたのに、虞姫を演ずる蝶衣が自殺してしまうシーンは圧巻です。 【マクドウェル】さん 8点(2004-06-07 01:44:24) |
10.昔、知り合いの女性達と同性愛について話していた時に、「女性の同性愛は生理的に受け付けない。男同士の方がまだ許せる。」と言っていたのが妙に印象的で、やはり男である自分とは真逆の観念であるなと思ったものです。なので封切当時から話題になっていた本作はどちらかと言えば女性向きであり、自分も観ることに多少のためらいを感じていました。で、実際に観た感想ですが、食わず嫌いはいけないなというのが正直なところです。舞台上の項羽と虞姫でいる間しか、恋人(?)同士になれない切なさを表現したラストシーンはとても印象的です。 【中岩無洋】さん 8点(2004-03-02 10:53:14) |
9.おすぎがこの作品を褒めながら、「日本人はもっと歴史というものを大切にしなきゃだめよっ!」って言っていた。たしかに歴史の波に乗ると厚みが出る。日本の歴史大河ものは英雄史観で、歴史に翻弄される被抑圧者が示す「火事場のばか力」を描ききれていない気がする。この点、中国物はうまいなあ、って感心させられるが、これも中華思想の強みだろうか。 【バッテリ】さん 8点(2004-03-01 20:48:29) (良:1票) |
8.1回目は映画館で観たがその時はただ退屈でチケットの料金も通常作品より高くて金返せと思った。2回目観た時は文革をある程度勉強してからみたんで結構楽しめた。 レスリーが同姓を愛す役ははまり役ですね。 【guijiu】さん 8点(2003-11-27 01:10:28) |
7.この映画の公開後、いろいろな漫画や小説で京劇の世界(厳しい修行や因習など)が登場したように思える。中国の現代史をつづった力作であり、美しくも悲しい愛の物語。恋人同士で見るならいい映画。家族で見るにはキツいシーンあり。 【ウーフー】さん 8点(2003-10-13 23:51:27) |
6.自分の中ではレスリーよりむしろコン・リーが印象深かった。したたかだけど、優しさも持っていてすごく純粋で、炎のような女性だと思う。 【besuko】さん 8点(2003-06-15 02:10:23) |
5.「虞や虞や汝をいかにせん」という愛情を、(舞台の上でしか)覇王に注いで貰えなかった虞姫の物語。レスリー・チャンとその子供時代を演じた子役がまず素晴らしく、それに絡んでいくコン・リーの表情も一生忘れる事の出来ないくらいに印象深い。淀川さんの言葉をお借りして表現するなら、「目にしみこむ」作品。 【wood】さん 8点(2003-03-09 23:41:18) |
4.陳凱歌という人は本当に欲張りな人だ。この一本の映画の中に無数のテーマを散りばめている。そして、それぞれのテーマを完全に描ききっている所が凄い(逆によくこの時間内に抑えたと思う)。きっとこの映画は、老若男女誰が観ても必ず心に突き刺さるテーマがあると思うので、万人向けとすら言える。特に日本人には感じる部分はより多い筈。「パール・ハーバー」に同じ時間を使うのなら、圧倒的にこちらの方がお薦め。騙されたと思って観てみてください、8点献上。 【sayzin】さん 8点(2002-02-13 19:48:24) |
3.学校で漢文の時間に観てみんな気持ち悪い、と言っていた。だけど、レンタルして最後まで観て、素晴らしい、と思った。 【mayu】さん 8点(2001-06-09 19:56:19) |