1.敬愛する漫画家、山松ゆうきち氏の作品のような無常観をたたえた深く渋い味わい。高校が舞台のミスコンというシチュエーションからは想像できないほど人がどんどん死ぬのだが、みんなあっさりと納得しているのも山松的で可笑しい。(知る人ぞ知る)「うむ」ってやつですね。主役のダンストをはじめとして人格者が一人も登場しないのは爽快感さえ感じる。特にデニス・リチャーズのハマり具合は驚くほどで、サイテーな奴をマンガ的に演じてこれほど決まる女優は見たことがない。徹底してミスコン取材班のカメラを通して話が進むのも高ポイント。音楽も抑制が利いていて品が良い。