6.「有頂天時代」で知ったアステアとジンジャー・ロジャースのコンビだけど、それよりずっとおもしろく彼らの代表作と言っていいだろう。人違いだとわかわかってしまえばそれまでと思いつつも、わからないまま進行するストーリーが実に良い。地味な存在だけどホレースの付き人ベイツのウィットあるユーモアもまた良かった。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-06-13 05:27:22) |
5.人違いもののモチーフで、ずっと引っ張り続けるシナリオがいい。途中紹介される場面で、ここまでかな、と観客に思わせといて、さらに勘違いを続けていく粘っこさが嬉しい。誤解を続けさせる会話の妙。ダンスのほうはやや地味目で、二人で踊るのでは、仕方なく踊り始めてからしだいに熱が入っていく「チーク・トゥ・チーク」が見どころか。ただ一番うっとりさせるのは、アステアのロンドン公演でのステッキもの。ロンドン紳士の正装で、けっこうワイルドに踊るのが趣向。映画の冒頭、ロンドン紳士のクラブで音をたてないように息をひそめていた場面が反転される。タップの響きを銃声に見立て、向こうに並んだ同じく正装の紳士たちを(恋がたきという見立てか)、ステッキの銃で一人二人と倒していき、残ったのは機関銃で(ステップの連続音)薙ぎ倒す。それでも残った一人は、ヨーロッパ風に弓矢で仕留める。イギリスの上流階級と、アメリカのギャングとの重ね合わせのようなシャレた(ちょっと殺伐とした)趣向に、息を飲まされた。すべての動作がイキのよさで充満している。ロジャースの上の部屋で「砂の上の音をたてないタップ」をした欲求不満が、雷雨の中のあずまやで解消されたのと同じような爽快感が、このステージにもある。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2011-05-07 09:39:39) (良:1票) |
4.この作品は僕が初めて見たフレッド・アステアとジンジャー・ロジャースの映画です。そのきっかけは、ある日テレビで見たウディ・アレンの「カイロの紫のバラ」。この作中で使われているのが本作の“cheek to cheek”。その曲の素晴らしさ、時には優雅で時には盛り上がる曲調に合わせるように舞う2人の華麗なダンスの素晴らしさにすっかり魅せられたのでした。その後初めて本作を見て、“cheek to cheek”のシーンを通してみた時の感動は今でも忘れられません。と言うか、何度見ても感動することが出来るのです。勿論それ以外の曲もダンスも素晴らしく、アステアーロジャースの映画には「カイロの紫のバラ」の中でミア・ファローが夢見心地でうっとりとスクリーンを見つめるのと同じように今なお見る者を夢見心地にさせてくれる、何十年経とうとも色褪せることが無い素晴らしさがあります。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-08-11 20:12:15) (良:1票) |
3.おもしろかったーーーーこういうミュージカルは好き。途中はかなりじれったくやきもきしたし、なるべきラストも想像がついたけど良かった。執事さんのいろんな登場のしかたがうける。そして最後にはキーパーソンになるんですね。あのイタリアのホテルすごく泊まってみたい。 【Michael.K】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2007-01-16 02:16:16) |
2.ついこの前、「イースター・パレード」で初めてフレッド・アステア主演のミュージカル映画を見て、何てかっこ良いんだ!と思って、また同じフレッド・アステア主演によるミュージカル映画を借りてきました。やっぱりこの人、見た目はけして二枚目でもないのに、いざ踊り出すとみるみるうちに、変わっていき物凄くかっこ良く思えてならない。一体、あのステップ、足の動かし方、身体全体使っての動きの凄さはどっから出てくるのだろう?本当に凄い動きしています。この映画はとにかくフレッド・アステアの動きだけでも十分楽しめる作品になってます。そんなフレッド・アステアに対抗すべき女優さん、ジンジャー・ロジャースも負けじと素晴らしいダンスを見せてくれてます。物語そのものは特別凄いというほどの面白さではないけれど、とにかくこの二人のダンスシーンはどの場面でも見事としか言いようのないこれこそ本物のダンス映画だと思いました。 【青観】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-03-11 20:27:05) (良:1票) |
1.「地に足がついてない」といって誉め言葉になるのはフレッド・アステアぐらいだろう。この映画の頃の切れのある足さばきは、観ているこっちを異次元トリップさせてくれます。ロジャースもきれいだし、曲も今ではほとんどがスタンダードになってる曲ばかりだし、ただ見て酔いしれるそんな夢の映画。リアリティーが、あまりにも徹底的に排除されていて、返って心地よい。 |