2.成功を夢見て奮闘する、スマートでも器用でもない下積みの人間模様。これはかなり自分好みのジャンルの作品。かなりツボにはまりました。本作はアルドリッチ監督の遺作になるんですね。男臭い反骨の映画職人というイメージの人ですが、最後の作品は女子プロタッグチームの2人に、中年マネージャー、3人の戦友がオンボロ車で町から町へ、場末のリングを転戦し、辛苦の果てにベルトを掴むまでの戦いを描いた奮闘記。これもアルドリッチらしい作品じゃないかと思います。
序盤から3人が宿賃やガソリン代にも苦労する描写がかなり長く続きますが、3人の戦友ぶりがいいし、ピーター・フォークが飽きさせない。哀愁が漂いつつも人間味あふれる中年マネージャー。このキャラにピーター・フォークが見事にはまっていました。よくぞコロンボ警部をこの役に持ってきたことと思います。勿論、ピーター・フォークとの掛け合いも、試合も、ドールズの2人も素晴らしかった!