10.いまや世界の「脅威」ともなった中国だが、そういうものは感じられずこの頃はまだそんなにパワーがなかったのかもしれない。ただし、現代でも都市と農村の格差というのは大きいわけで、こういう風景・風俗は残っているところもあるだろう。日本人の自分が見ても「この頃の中国はまあこんなもんだよね」という感想しかないのだが、本作は国際的に評価されたようで、それもある種の「オリエンタリズム」なのかなと思ったり。 |
《改行表示》9.服はボロボロ、メシは不味そうでも、全員携帯は持っている。日雇いの肉体労働者がギリギリの生活をする一方で、やたら豪華な橋が架かろうとしている。沈みゆく町のそんなギャップが、見どころといえば見どころでしょうか。 しかしまあ、退屈なお話でした。タバコだの酒だのというテロップの意味もよくわからないし、妙なUFOとかロケットとかももっとわからない。いずれにせよ、この程度なら検閲に引っかかることもなさそう。 ちなみにオープニングを見て、本題が始まるまでのつもりで1.5倍速にしたのですが、途中でそのことをすっかり忘れ、結局最後まで1.5倍速のまま見てしまいました。それでもまったく違和感はありません。長江の流れのようにスローリーな作品ということで。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2022-04-01 01:52:38) |
8.雰囲気は嫌いではないけど、面白いかといわれるとそうではないかな。 【noji】さん [地上波(字幕)] 4点(2012-11-02 22:40:33) |
7.主人公の一人は特に見栄えも良くもないオッサンで、しかも9割方はくたくたのランニングシャツ姿でウロウロすると説明すれば、とても魅力的な作品とは思えないでしょう。ところがどうして、これが面白くて見入ってしまうのですからジャ・ジャンクー監督は、映画は、凄いのです。不勉強なもので三峡ダムのことなどほとんど何も知らず社会的背景をしっかり理解していないので、もしかせずとも全然わかってなくて色々と見落としているのかもしれませんが、そういった部分を差し引いたとしても、ただ単に人間と移りゆく時代の姿に胸を打たれたのです。 【ミスター・グレイ】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-02-14 18:31:41) |
《改行表示》6.三峡ダム建設は、世界的なニュースとして有名だが、日本人からすれば、それは単なる海外で起きているニュースにしかすぎず、当然、それに関して特別な感傷を持ち得ない。 それが、本作を観て、心を揺さぶられなかった最大の要因だ。 当然、三峡ダム建設によって住まいを奪われた人がこの作品を観たら、生涯忘れられない作品になるだろう。 映画祭常連のジャ・ジャンクー監督が、数々の受賞歴の中でも一際輝くヴェネチア映画祭グランプリを獲得した本作ではあるが、彼のフィルモグラフィの中では決して上位にくる作品ではないだろう。 万人受けする作品より、もっとジャ・ジャンクー色が出た作品を撮ってほしい。 決して、チェン・カイコーやチャン・イーモウの二の舞になって欲しくはない。 ただ、それを祈るのみである。 【にじばぶ】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2010-02-16 00:54:09) |
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5.んーあまり響かなかったなあ。「烟・酒・茶・糖」ってのもなんかむかついた。 【すたーちゃいるど】さん [DVD(字幕)] 4点(2008-12-28 23:12:42) |
4.まず目がいくのは映像の美しさ。ほとんどのシーンが曇り又は雨で、全体的に青白く霞がかかったような感じで非常に美しく、マイナスイオン大放出の癒し系映像となっております。ドラマは前半後半でふたつに別れていますが、殆ど接点もなくただ二本立てといった印象。しかしどちらも描き切ったという印象はなく、何のためにこういう構成にしたのかちょっとよく分かりませんでした。 【とかげ12号】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-10-26 17:14:57) |
3.急速に発展する中国とその近代化の弊害を描き続けるジャ・ジャンクーのいつもの映画でありながらも、ドキュメンタリータッチの鋭い視点とドラマチックでスケールの大きい物語という相反する両者が奇跡的ともいえるぐらいに見事な共存を見せる。消えゆく街の、家々の中に密集する、もの言わぬ小物たちがそれぞれの生活を語る。そこで人は食し、眠り、生きてきたと。その証しを全て無かったことにするかのように水の中に沈めてしまう近代化という名の脅威。世界最大のダム建設が過去に何度も政治的都合で中断されたように、ロケットのようなイビツなカタチをした建物がまるで近代化の弊害の象徴のように建っている。そしてまさにロケットと化して飛んでゆく。映画にしかできない演出を躊躇なくしてみせる大胆さに感動した。ラスト付近でも綱渡りをする人影が写されたりとドキュメンタリーとファンタジーを見事に融合させる。綱渡りは、男がこれから向かう場所が命を落とすかもしれぬ危険をはらんでいることのメタファーだろう。ジャ・ジャンクーらしい繊細さと稀に見る壮大さを併せ持っているとんでもなく素晴らしい映画だと思う。 【R&A】さん [映画館(字幕)] 9点(2008-09-25 17:51:45) (良:1票) |
《改行表示》2.このテンポ、ゆったり流れる長江に重なる。会話の‘間(マ)’には、より長い会話がある素晴らしさ。最近の機関銃のような、途切れることの無い会話が多く、付いていけない私には心地よい。 これは西洋には無いし理解出来ないと思ったが、ヨーロッパの人も解るのだなあ。 自然(長江に代表)と人工(建物が代表)が青白き水墨画の美しさと構図で表現。中国大衆の歌謡曲?らしき音楽が又良い。私が若い頃の行った中国とあまり変っていない様な風景。でも皆の携帯電話のやり取りが現在だと実感させる。でも建物らしきモニュメントがロケットのごとく、飛びだったシーンにはポカ~ン?監督インタビューとして「飛んでいくタワーは住民の移住を記念して市が建てたモニュメントですが、建設途中でお金がなくなり未完成のままです。三峡の美しい風景とあまりにそぐわないので、飛んでいって欲しいと思い、あのようなシーンを作りました。」とあったが私には不要な場面だ。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2008-08-27 17:33:33) |
《改行表示》1.新宿の映画館行ったら、自分以外全員お年寄りだった。 主人公は1人で競艇場にいそうなおっさんだし、たしかに哀歌(エレジー)というのがぴったりな渋い作品。 現実を憂う内容なんだろう。 雄大な大河と共に生きる人の想いが交錯したり、は、しない。 勝手な想像しといて何だが、長江どころか中国まで少し嫌いになった。 【祥子】さん [映画館(字幕)] 4点(2008-06-26 18:24:13) |