2.「採用されれば生涯年俸1億円」
というこの映画のキャッチフレーズから
謎の組織が仕掛ける理不尽なゲームなのかな?という
先入観をもって鑑賞しましたが、いい意味で裏切られました。
これは作品の登場人物たちにも言える事ですが、
採用試験に臨む人間の概念を逆手にとったトリックムービーみたいなもの
といえばわかり易いでしょうか。
見ず知らずのライバルたちが織り成す駆け引きににも
テンポのいい台詞運びと行動心理をうまく利用した緻密な演出が
しっかりと活きており鑑賞側のかゆい所に手が届く状態なのが
気持ち良い。
伝染病が蔓延した世界とそれを機に急成長した大企業という点は
少々出来過ぎですが、1シチュエーションものとしては
完成度の高い作品です。
やっぱりなぁーっていうエログロ描写もなく
スマートな終わり方も納得でした。