1.ソリッドなワンシチュエーション映画。最近山ほど作られているワンアイデアで勝負の映画。
低予算での映画作成にはうってつけでキューブのナタリ監督に続けとばかりなんでしょうが、
キューブはシチュエーションの凝り方、アイデアなど確かに素晴らしかったですが、
むしろそれらを支える人物描写や罠のおそろしさなどの演出が際立っていたのに対して、
例えばこの作品では、一つの状況の中で起こる出来事に規則や意図がなく、
ただ無限の力で人が押し込められる姿を傍観することを強いられる。
ただなぜかそう。というだけで、そこにアイデアや工夫が感じられない。
結果としてやたらと冗長で理不尽な思いをしながら見ることしか出来ない。
ラストも可能性を感じさせるものとは言いがたく、投げやりな印象を受ける。