1.複数の男女の人生の分岐点の悲喜こもごもが同時進行で描かれる群像劇。アレンお得意のパターンであり、挿入される音楽の使い方などもNY時代のアレンを思わせる作品です。
よって特にロンドンである必要性は無く、ホームグラウンドのNYを舞台にしたアレン映画がこれからも見たいなあ…。アレン映画のファンとしてはそんな思いも出てきたりします。
本作の登場人物は皆が自業自得というか、落ち着くべき落としドコロに普通に行き着く。「人生はなんて皮肉で素晴らしいんだろうね」という、アレンらしい人生観を感じさせる台詞もありましたが、本作に関してはそれも弱く感じられました。
近年の「ミッドナイト・イン・パリ」や「人生万歳!」と比較すると出来は今ひとつでしたが、やはりこの人の軽妙でテンポのいい語り口は健在。次回作はローマが舞台のようですが、次の作品も期待していますよ!