6.ウルヴァリンも年老いたならプロフェッサーも年老いて、いわゆる「老老介護」みたいなオハナシですな。切ないですな。ウルヴァリンの掛けているメガネはローガン鏡。なんちゃって。
そのくたびれ果てたみたいなウルヴァリンも、いったん暴れはじめると、どえらい凶暴性を示す。本作の残酷描写が、彼のやぶれかぶれな感じを一層引き立てます。
で、彼は今回、自分の分身ともいうべき2人の存在と出会う。一人は自分と同様の特殊能力を持つ少女。過去の自分、と言ってもいいかもしれないけれどむしろ、未来を感じさせる存在。もう一人は悪の手先として殺人マシーンと化した自分自身のクローン。こちらはまさに彼が引きずり続けている自分の暗い過去そのものと言ってもいいかも知れない。で、この3人がそれぞれ、凄まじい戦いを繰り広げるワケですが、この見事なアクションがみどころ。3人ともガンバってます、ってったって、うち2人はヒュー・ジャックマンですから、これはもう2人分のギャラいただかないと。ってなくらい、スゴイんです。特に、ドーピング注射(?)かましてからの、老骨に鞭打ち肉体の限界を超えて駆け回る姿には、非常に心打たれるものがあります(まあヒュー・ジャックマン自身がそこまでの歳ではないんですが、映画前半との対照、という意味で)。
しかし、本作で一番印象に残った(いい味出してたのは)、あの途中で知り合う家族だと思ったのですが、どうでしょうか。